マーベルヒーロー大集合! 最初の『アイアンマン』公開時からずっと楽しみにしてました。
アメリカでの公開が5月頭だったので、日本でもGW映画にしてくれれば良かったのに。三ヶ月以上遅れた理由は諸説あるようですが、ようやく公開。
ただ、この時間がいけなかったと思う。予告編も何度も流されていたし、そのたびにどんどん期待が募ってしまったせいで、思っていたほどは楽しめなかった。
以下、ネタバレです。




各ヒーローたちの活躍どころがほぼ均等に与えられているけれど、それぞれの活躍とか人物背景がもっと観たくなってしまう。これでも、143分と上映時間は長めだし、個々のエピソードが観たかったら、単体の映画を観たらいいので、『アベンジャーズ』がこうなるのはわかっていたことだけど。それだけ、ヒーローたちが魅力的だということでしょう。
IMAX3Dで観たのですが、アクションがせわしなくて目が疲れてしまった。あんまり激しい動きのものは、3Dには向かないような気がする。

ヒーローそれぞれ個性が強いために、集められたところで急には打ち解けられない。前半の仲間内での争いシーンは案外長くて不評でもあるようなんですが、私はむしろそのあたりも好きでした。仲が悪いのが可愛かった。憎まれ口を叩きながら、わいわいやっていて、やっぱり根底ではこの人たち似てるんだろうなと思いながら観ていた。
さすがに皮肉吐かせたら右に出る者はいないトニー・スターク社長(アイアンマン)は口が達者だった。真面目っ子スティーヴ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)とは合わないのはよくわかる。また、理系キャラな部分でブルース・バナー博士(ハルク)と社長が仲良くなるのが早いのも面白かった。
ソーと社長が反発するのも納得。それを止めに入るのが、弱いと思われたキャプテン・アメリカというのも良かった。じゃんけんでグーを出して勝った感じ。
この、みんながきゃっきゃやってるシーンにホーク・アイがいないのが残念。映画開始数分で、洗脳とはいえ寝返ってた。ジェレミー・レナーが好きなので、仲良くケンカしなの前半、みんなに加わってるシーンが観たかった。

ロキが可哀想というか可愛い。一人きりの悪役なんですけど、結構息巻いて威勢がいいわりには弱い。『マイティ・ソー』に続き、弟さんが拗ねているだけに見える。お友達もいないみたいだし、アベンジャーズに入れてあげたくなる。最後、ソーが連れて帰ってあげるあたりもなんとも。最近注目のトムヒさんが演じてるのも、私の中では注目すべき点です。『マイティ・ソー』、もう一度観返したくなりました。

俳優関係では、唯一キャスト変更があったハルク役のマーク・ラファロが良かった。『インクレディブル・ハルク』ではエドワード・ノートンが演じていて、彼は彼でかっこいいので最初、変更は納得がいかなかった。けれど、協調性がなかったような話を聞いてしまって、印象が悪くなった。物静かで穏やかを装う、頭脳明晰な役柄がとてもうまかったです。いまのマイナスイメージのエドワード・ノートンだと、おさえきれずにすぐにハルクになっちゃいそう。
それと、観たあとで知ったのですが、ハルクになったあとも動きはマーク・ラファロのモーション・キャプチャだし、表情や目の形など細かい部分も組み込んでいるらしい。単なるCGではなく、ハルク部分もマーク・ラファロが演じていたとはすごい。雄たけびもマーク・ラファロによるものだとか。もう一度観たい。

私がこの映画で一番笑ったのが、実はエンドロールの後のおまけ映像でした。あれは、あとで追加されたシーンらしいので、あの映像が観られたから三ヶ月以上公開が遅れたことも良かったのかな。いや、良くはないですけど、あれがあるとないとでは、少なくとも私の中での印象ががらっと変わる。
ケンカをしてたけど、一人の死をきっかけになんとか団結して、助け合いながら悪者を倒したあと、社長が打ち上げ的な意味を含めてアベンジャーズメンバーを食事(シャワルマ=ケバブ?)に誘う。たぶん、そのとき、よっぽど気分が高揚してたんでしょうね。観ている私たちもです。それで、エンドロールで少しクールダウン。
そのあと、店の映像。一つのテーブルを囲んで、ユニフォームのまま座るヒーローたち。後ろでは店内の清掃が始まっているので、もうすぐ閉店するっぽい。誰も、一言も口をきかない。
これだけなんですけど、ここに流れるなんとなく気まずい雰囲気がすごくおもしろい。社長は「なんでこいつら誘っちゃったんだろう…」って後悔してるんだろうけど、誘ったからにはあなたが盛り上げようよ! ああ、結局、この人たちは心から仲良くなったわけではないんだ…というのがよくわかっておもしろかった。エクスペンダブルズの面々の打ち上げは、あんなに和気藹々としてたのに。

なんにしても、キャラクターが見えるのはおもしろいです。アクションシーンよりも、前半のごたごたしてるところとエンドロール後のギスギスした空気が良かった。あと、一人きりのロキちゃんをどうにかしてあげて。


『大鹿村騒動記』


原田芳雄さんの遺作としても有名になっている本作。撮影がいつだったのかはわからないですが、公開後、まもなく亡くなられたとは思えないほど元気そうに見える。これも演技力なんでしょうか。
“偏屈だけど根は優しいオヤジ”、“望んでか望まざるか集団の指揮をとるリーダー気質の男”といういつも通りの役でよかった。今回は、人の親という意味でのオヤジ(親父)ではないのが少し違う。娘、息子はいないようです。その分、夫婦間の問題や愛に焦点が当てられている。

ベテラン揃いの出演者は、さすがに全員演技がうまい。岸部一徳、佐藤浩市、三國連太郎、でんでん、松たか子、瑛太など。登場人物が多く、それぞれのエピソードが少しずつ出てくるため群像劇の要素もあるけれど、それぞれの描きこみはあっさりしていて、上映時間は93分に収まっている。

奥さんと友人が駆け落ちして…というあらすじを聞くと、ドロドロしてそうな感じもするけれど、そこは田舎の村が舞台のせいなのか、どこかのんびりしていて、おかしみを含んでいる。悪人は出てこず、万引きが見つかっても、「顔見知りだから、金を払ってくれればいいんだけど」といった様子。
後半の歌舞伎のシーンが長いという話を聞いていたけれど、歌舞伎も本格的なものではなく、あくまでも村の人が演じているので、途中でおちゃらけが入ったりするので退屈はしなかった。普通の歌舞伎のようにぴきっと緊張感が持続するわけではなく、観客もにこにこしているし、あたたかな映画の雰囲気を損なうものではない。
一応、すったもんだはあっても、村を追放とか致命的な仲違いはせずに、事件というよりは本当に“騒動記”といった風で、観ていてとても心地の良い映画でした。

原田芳雄演じる風祭善が営業している鹿肉料理店『ディア・イーター』に“大鹿ジビエ”というポスターが張ってあって気になったんですが、実際に大鹿村ではジビエの地域ブランド化に取り組んでるらしい。また、『ディア・イーター』は映画後にそのまま、営業しているらしいです。行ってみたい!



来週から『アベンジャーズ』が公開になるため、おそらくIMAXスクリーンで観られるのは今週が最後だろうと思い行ってきました。
初日に豊島園で観たときにはそれほど違いがわからなかったのですが、もうストーリーがわかっているため、字幕を追わずに映像に注意して観ていたところ、IMAXカメラで撮影されたシーンがよくわかった。

前回の『ダークナイト』よりだいぶ増えていた。会話シーン以外はほぼIMAXで撮影されていたように思えた。IMAXカメラが高性能すぎて余分な音声を拾ってしまうため、会話シーンは撮影できなかった、というような記事を見かけたけどそのためでしょうか。

肌の質感や色が一番わかりやすかったように思う。より生っぽい。多少、赤みがかっている。見比べると、普通のカメラで撮影したほうは、肌が白っぽく、のっぺりして見えた。

以下、どのシーンがIMAXカメラで撮影されたものか、わかる範囲で。ストーリーを追いながらなのでネタバレです。



最初のゴードンの演説は普通のカメラ。その次の、CIAとベインの飛行機一連のシーンは全部IMAX。

ブルース宅のパーティシーンは普通のカメラ。そのあと、セリーナ・カイルがブルースの指紋を売ろうとした後、場末のバーで撃ち合いになるところはIMAX。

ゴードンが地下に連れて行かれるところはIMAX。そこでのベインと部下との会話、「何故、連れてきた?」などは普通のカメラ。

証券取引所襲撃から、ゴッサム市街でのカーチェイスはIMAX。その後、アルフレッドからお叱りを受け、「辞めます」「グッバイ、アルフレッド」までは普通のカメラ。しかし、その次の朝、裸で一人寝ているブルースが何故かIMAX。そのあと、呼び鈴を聞いて階段をおりてくブルースの背中もIMAX。扉を開けてルーシャス・フォックスと話すシーンは普通のカメラ。ミランダやダゲットなどと会社関係でごたごたするシーンも普通のカメラ。
車がレッカー移動されて、ブレイクに送ってもらうシーンもたしか普通のカメラだった。安アパートでのセリーナ・カイルとの会話、キャットウーマンの「Don’t be shy」、彼女についていくところも普通のカメラ。
この後、ベインのところへ行って、ガシャンと柵が閉じたところでIMAXカメラに変わる。そこから殴り合いはずっとIMAX。奈落に落ちて普通のカメラ。

奈落では、会話部分は普通のカメラで、穴の下から空を見上げたり、登るシーンはすべてIMAXだった。

ゴードンの病室でのシーンはすべて普通のカメラ。警官の地下突入、スタジアム、各地でプラスチック爆弾が爆発、刑務所の前でのベインの演説はすべてIMAX。演説をブレイクの家(?)でゴードンと二人で見ているシーンは普通のカメラ。

バットマンが戻ってきて、キャットウーマンにBatPodを託すシーンは普通のカメラ。クレイン先生の「デス!バーイ、エグザイル!」から、警察の奮起、ラストまでほぼIMAXですが、ベイン最期のシーンとタリア最期のシーン、ゴードンとの最後の会話シーン、ウェイン家の墓前シーンは普通のカメラ。


『ダークナイト』ではカーチェイスとか、病院爆破とか、シーンごとにまとまってIMAXカメラが使われていたようですが、今回はいろいろなところに細かくIMAX映像が挿入されていた。例えば、場面転換のときに何度か映った町の映像はすべてIMAXでした。

IMAX以外のシーンで少し気になったのは、孤児になったブレイクに大人たちが言った言葉が「Move on(前に進め)」なんですが、レイチェルのことでブルースとアルフレッドが言い争っていたときに、ブルースが「Move on」って言ってるんですよね。これは、ブレイクの話から少しかかってたりするのかな。それともただの定型なのか。

今回四回目ですけど、最後のカフェのシーンはどうしても顔がニヤッとしてしまう。あのラストで良かった! ハッピーエンド!

邦題に付けられてる“凍える太陽”はいるのかどうかわかりませんが、グレイだけよりは寒そうな感じが伝わっていいのかな…。季節感はまったくない、雪山が舞台。飛行機が雪山に墜落し、自然の脅威とオオカミの攻撃にさらされながら、無事に逃げ延びられるか、というストーリー。ジョー・カーナハン監督、リドスコ/トニスコ兄弟製作、リーアム・ニーソン主演の『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』コンビですが、話の内容と雰囲気はまったく違う。ド派手だったAチームに対して、過去の回想などを抜かしてほぼ映像が雪山だけだし、地味に思えるかもしれない。でも、場面が変わらないのは、一つの事柄に集中できるし、緊迫感が持続するのに効果的だと思った。
以下、ネタバレです。




自然の脅威というよりは、オオカミによる攻撃のほうが深刻だった。神出鬼没だったり、気がついたら囲まれていたり、集団で人を食ったりという様子がそのままゾンビものに転用できそうで、サバイバルアクションというよりはホラー。来るぞ来るぞとビクビクしていたら、ギョッとする音とともにやっぱり来た!みたいな、ホラー映画でお馴染みの演出もあった。

ただ、驚かせるだけではなく、自殺まで決意した主人公が、極限の状態におかれることで必死に生きようと考えが変わったりと、ストーリー的にも見所はある。ただ、ラストは、やっぱり破滅型。自分を愛してくれなかった父の詩が心の奥に刻まれていた。幼い頃から刷りこまれてきたものは、なかなか消えない。

飛行機事故の生存者何人かでオオカミの群れから逃げるのですが、助け合うという余裕はないまでも、リーアム・ニーソン演じるオットウェイは頼りになるリーダーだった。最初、ブラッドリー・クーパー(Aチームでもフェイス役でした)キャスティング案もあったらしいですが、ちょっと若すぎる。顔の皺がいろいろな修羅場を潜り抜けてきたことを物語る、リーアム・ニーソンで正解。サバイバル知識も豊富なようだったし、終始落ち着いていた。あの仙人っぽさは若者では出せない。イケメンを主役に置いておいたほうが、華やかで派手にはなると思うけど。

上映前に、「エンドロール後に映像があります」とのアナウンスあり。最近、このようなお知らせが入ることが多いですが、作品を気に入ったらエンドロールまで全部観るでしょうし、エンドロールになった途端立ち上がるなら、そのようなおまけ映像は見ても見なくてもどちらでもいいと思う。席を立ちたい人を引き留めてまで見せるものではない。特に、この作品は二秒くらいでした。どうしても見なきゃだめというものではなく、補足。しかも直接的ではなく示唆に留めた映像。本当におまけです。気に入った人だけ見ればいいので、アナウンスはお節介ですよ。


過去の名作を週がわりで上映している“午前十時の映画祭”にて。
公開時に観たきりなので、特別版との違いなどはわかりません(追記1)。内容もほとんど忘れていた。E.T.は画像など見ると少し気持ちが悪い感じですが、動くと可愛かった。

ただ、脚本はそんなに良くできてないと思った。宇宙船に乗れなくて地球に置いていかれてしまったんですが、元々、何をしに来ていたのかわからない。迎えに来たときにもあっさり帰っていたから侵略しに来たわけではないのかな(追記2)。
自転車で逃げて、間一髪のところで空を飛ぶシーンも、だったら最初から飛べばいいのにと思ってしまった。ハロウィンの夜も、結局何が起こったのかいまいちわからない。

あと、撮影技術のせいなのかもしれないけど、瀕死状態で動かないE.T.がベッドに横たわっているシーンはただの人形がベッドの上に置いてあるようにしか見えない。実際、ただの人形なのでしょうが、さっきまで動いていたものが、息たえだえ…というようには見えない。その人形に、医師たちが必死で電気ショックを与えたり心臓マッサージをしているシーンはコントにしか見えなかった(追記3)。
続く、E.T.が生き返るシーンはエリオットの「I love you.」のセリフが引き金になったということでいいのかな。白雪姫? 生き返ったのがバレないように、棺桶に突っ伏して泣いてる振りをするのもコントっぽかった。さっきまでエリオットとE.T.が両方とも死にそうになっていた深刻で悲痛なイメージから一転する。

また、帰るときにエリオットの記憶を消したのかどうかも少し気になる。「いつでも君のそばに」みたいなことを言って、エリオットの頭を指すのは、記憶は消えるけど奥底に残るでしょうということなのか、それとも、文字通り、体は離れるけど思い出は残るということなのか。あと、宇宙船に乗るときに「行コウ」とエリオットを一回誘うのは意外だった。E.T.はそこまでエリオットのことが好きになっていたのか。

いろいろ気になるところはあるけれど、わかりやすい展開と、あの有名なテーマ曲で強引に押し切られて、やっぱり泣いてしまった。
あともう一つ、月をバックに自転車が飛ぶ有名なシーンは中盤よりももう少し前くらいで、クライマックスだと思っていただけに驚いた。ただ、目の前のスクリーンで流れ出したとき、映画館で観られて良かったと思った。ふわっと自転車が飛ぶときに、全身がぞわっとしました。

あと、前半にちょこちょこ出てきたE.T.ギャグは、時代を超えておもしろかった。結構、声を出して笑いました。ハロウィンで、ヨーダのお面をかぶった人をE.T.が仲間と勘違いしてしまうシーンが特に好きです。『E.T.』の世界に『スターウォーズ』が出てくるとは思わなかった。


追記1:音や画像が鮮明になっている他に、セリフが一部変更になったり、もともと着ぐるみだったりしたE.T.の動きをCGに変えたりという違いがあるらしい。だったら、瀕死状態もどうにかならなかったのか。着ぐるみのE.T.のほうが味がありそうだし見てみたい。

追記2:地球の植物の調査に来ていたらしい。いや、確かに植物に見とれてて宇宙船に乗り遅れた感じではあったけど。帰るときにも花の鉢植えを持たされてたけど。特に説明はなかった。そこから察しなきゃいけなかったのかな。

追記3:リアリティを出すために、医師たちは役者さんではなく本職の方々らしい。本職の方々が人形の胸のあたりを必死に押していたのかと思うと…。



試写会、IMAXで観て、今回通常スクリーンで。席が後ろのほうだったので、スクリーンがだいぶ遠く、小さく見えた。IMAXと比べてもどうしようもないですが、大きいスクリーンのほうが観ていて楽しかったです。
以下、ネタバレです。




『Mr.インクレディブル』を観て思いましたが、「町の平和よりもあなたの命が大事」と親身になって心配するのって、本当だったらアルフレッドじゃなくて奥さんの役割だと思う。それは、「外に出てくれるなら相手がチンパンジーでも」と言いたくもなるだろう。ここの、マイケル・ケインの「チンパンジー」って言い方が皮肉たっぷりで好きです。

ノーラン監督はベイン役について、「目と声だけの演技だから大変」と語っていた。表現できる箇所が少ないせいもあるのか、トム・ハーディの喋り方はいくぶん大袈裟です。でも、貧しい市民たちを煽動する演説シーンなどを観ていると、大袈裟で芝居がかっていたほうが、カリスマっぽくはなるのかなと思う。あと、最期のシーンでやっぱり涙がぽろっとこぼれていて、こうゆうマッチョで力押しな暴力系キャラが泣くシーンはなかなか出てこないと思う。ギャップがいいです。ノーラン、良くわかってる。
あと、トムハがシークレットブーツを履いているという話を聞いて気にして観ていたけどほとんど足元は映らなかった。スタジアムのシーンでも、博士の倒れた体でうまく隠されていた。

2004年公開。好評なのと、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』のブラッド・バード監督なので、ずっと気になっていたところ、テレビで放映されたので鑑賞。

単純なヒーロー物の流れではなく、ヒーローとしての活躍部分は過去の栄光にとどめて、隠居生活に入っているところから始まるのが面白かった。近しい人がヒーローとは無縁の平穏な生活を望んでいて、当の本人はうぬぼれや正義感からヒーローに戻ることも望んでいるのはダークナイトシリーズのアルフレッドとブルースの関係と同じ構造。平穏な生活を望む側(妻)もヒーローであることは違いますが。
また、主人公かと思われた父親がとらわれて、それを母親と子どもが助けに行くという、一筋縄ではいかない珍しい展開もおもしろかった。
家族それぞれの特殊能力を適材適所で使っていくのも面白い。喧嘩をしても致命的な仲間割れはしないだろうし、家族でチームというのはなかなかいいのではないかと思う。

最終兵器である赤ちゃんの能力は最終兵器ゆえかもしれないけどちょこっとしか出てこないし、可愛くなったお姉ちゃんの今後も知りたいので、続編を作ってほしい。公開からだいぶ経ってしまってるので無理かな。
それか、栄光の過去部分ををとりあげた、ビギンズやZERO的なものを作ってほしい。フロゾンとのバディものでもいい。イラスティガールの若い頃もかわいかったので、もっと活躍部分が観たい。

今回、“豪華吹き替え陣!”と謳われていたけど、テレビ放映版の特別キャストなのかと思ったんですが、そうでもないらしい。Mr.インクレディブル役の三浦友和とイラスティガール役の黒木瞳は、二人とも下手ではないんだけど、元々の俳優さんが見えてしまう。自然といえば自然な演技。ヴァイオレット役の綾瀬はるかは、声にハリや力がなかった。でも、線が細いおとなしい子なので合ってるといえば合ってるのかな。
シンドローム役の宮迫は、かえって空回りというか、頑張っているのはわかるけど、わかっちゃったら駄目だろうというか。俳優が吹き替えをやる場合、大袈裟すぎるくらいの大袈裟な演技をしないと声優と同じようにはならないことはある。しかし、主役の三浦友和や黒木瞳が、ほぼ俳優演技のままなので、逆に耳についてしまった。『アベンジャーズ』のホークアイの吹き替えも宮迫ですけど、どうなるんでしょうか。