映画公開時、3Dではなく2Dで観たかったのですが、近所の劇場はどこも3DだったのでBD視聴。
『アベンジャーズ』の予習と、ジェレミー・レナーのホーク・アイ目当てです。

事前情報をまったく入れずに観たんですが、思っていたのとかなり印象が違った。ポスターなどで見かけたソーの服装から、ファンタジー世界の話か、時代が古代ギリシャあたりなのかと思っていました。ところが、別世界のソーが現代に参上してた。しかも、普通の現代人とも絡んでいて驚いた。要は、タイムスリップものにも通じる、行きて帰りし物語だった。
浅野忠信は目立ちすぎず、かといってちゃんとした重要な役で良かった。そして、こんなところにもナタリー・ポートマン。

ソーってTHOR、トールなんですね。それすらも知らなかった。神話がモチーフ。トール・ハンマー、と。なるほど。

ジェレミー・レナー、ノンクレジットなのに(私にとっては)存在感抜群。恰好良かった。『アベンジャーズ』前にホーク・アイ主人公で一本映画作って欲しかったなあ。もうこの際、後でも良いので作ってください。

BDの特典映像で『アベンジャーズ』の制作発表か何かの映像が入っていたのですが、あれだけの俳優が一同に会するとさすがに豪華。RDJは役のまんまみたいな派手な色のスーツにでかめのサングラス! ジェレミーもニコニコしてました。あの俳優陣の中に入ると背が小さく見えて可愛い。


ギレルモ・デル・トロ製作・脚本、テレビ映画『地下室の魔物』のリメイクとのこと。
ポスターにショッキングホラーと書いてあったのでドキドキしながら観ましたが、それほど怖くはなかった。

ギレルモ・デル・トロというからには、やっぱりクリーチャーの造形に期待していたのですが、あんまり出てこなかったのが残念。妖精(子供の歯が好物!)だけです。小さいのと薄暗いためにあまりよく見えません。でも、同じ種類の妖精でも長老っぽいのがいたり、細かい変化はいろいろつけられていて、さすがこだわっていた。
でも、屋敷の内装やほとんど森のような庭などの映像美は楽しめました。少ししか出てこなかったけど、特に図書館は趣味全開だったと思う。

ガイ・ピアースはこの前の『英国王のスピーチ』しかり、いい感じにダメ男が似合う役者さんになりましたね。味がある。主演の子どもが美少女がなかったのには何か意味があったのかな。終始、気難しい顔でした。叫び声のうまさ優先で選ばれたのかも。


五感が失われていくという病気が人々の間に蔓延していくパンデミックもの。とはいえ、広まる原因が感染であるのか、本当に病気なのかなど、詳 しくははっきりされません。最近でいうと、『コンテイジョン』がパンデミックを描いていましたが、あちらが事実をドキュメンタリータッチでとらえ、ドライ にスピード感あふれる編集をしていたのに対してこちらはウェット。『コンテイジョン』が本当にこんなことになったらどうしようと不安になるのに対して、 『パーフェクト・センス』は少しトンデモ風味というか、病気自体にリアリティがないせいかファンタジーに思える。

しかし、『パーフェクト・センス』の場合は事態の収束や病気の原因をつきとめることが主題ではない。その状況下で出会った男女のラブストーリーに作りあげ られている。このアイディアがおもしろい。当たり前に備わっている五感が失われていく不安感の中で、縋ることのできる相手に出会えたことが幸せに思える。 究極の“世界で二人きり感”を作り出すことに成功している。ある意味、ロマンティックとすら思える。

主演はユアン・マクレガー。『フィリップ、君を愛してる!』以降、彼がキラキラして見えてしょうがなくなって、一気に注目俳優になった。去年観た『ゴーストライター』も好きでした。