『シン・ゴジラ』(女性限定観賞会議)



女性限定鑑賞会というタイトルだと思っていたけれど、会議だった。
女性限定なのはもちろん、コスプレOK、光り物OK、歓声OKという自由なものだった(最初はただの女性限定上映会だったようだけれど、庵野監督が話と違うと言ってOKになった)。

以下、ネタバレを含んだレポです。








コスプレは見た感じ、片桐はいり演じるベテラン官邸職員の小母さんが多かった。頭巾が特徴的だから目立っていたのかもしれないけれど。
あと、カヨコの方と財前統合幕僚長の方はお面+コスプレだった。
アイドルのコンサートのような自作のうちわの方々もいて、“総理、ご決断して♡”と書いてあったりも。

発声可能の応援上映は『劇場版 戦国BASARA-The Last Party-』の絶叫ナイト以来なので、五年ぶりくらいである。
その時はホールだったので予告編などはなかったのだが、今回、映画館で観てみて、予告編やCMの段階から歓声がとぶのがわかった。
セブンイレブンのCMで『デイ・ドリーム・ビリーバー』からもう大合唱である。
そして、東宝系列の映画の東宝のロゴで「東宝!」の声が上がる。

映画の最初の東宝ロゴでも庵野監督の名前でも読み上げと同時に「ありがとう!」という声も上がっていた。こんな楽しい映画を作ってくれたことに対する感謝の気持ちを伝える観客の姿を見ていると、みんなこの映画が好きでたまらないのだろうなと思う。

矢口や赤坂、尾頭ヒロミや防衛大臣など、登場人物が出るたびに歓声が上がっていたし、総理に対しても声が飛んでいた。
カヨコが苦手だったけれど、英語の部分を一緒に言ったりちゃかしながら観ていると、結構好きになってしまった。

ゴジラが血液凝固剤を口に流し込まれるシーンではイッキコールも起こる。エヴァでも使われたあの音楽では手拍子も。

キンブレなのか、わからないけれど、色のチェンジできるペンライトは、ゴジラは赤、自衛隊のシーンでは緑、ゴジラがレーザーを発するシーンでは紫になっていた。

映画のパンフレットに、「結婚指輪をするかしないか(結婚しているかしてないかではなく)も考えて一人一人のキャラを作った」と書いてあったので気にして観てみた。
防衛大臣、赤坂は指輪をしていた。森も途中で家族にメールを送っていたことからもわかる通り、指輪をしていた。
指ばかりをずっと観ていたわけではないし、右手は電話をとったり書き物をしたりと、顔の位置まで上がってくることはあっても、左手は下にあってスクリーンに入っていないことも多かった。

上映後には出演者がゲストで登場。
尾頭ヒロミ役の市川実日子、間准教授役の塚本晋也、泉役の松尾諭に加えて、シークレットで小母さん役の片桐はいりの四人。
四人とも、劇中の衣装で来てくれて大興奮。観客に向かって、泉の名セリフ「まずは君たちが落ち着け」が発せられると、更に歓声が大きくなった。

衣装だったので、役のまま出たほうがいいのか考えて、市川実日子は最初無表情を作ったような難しい顔をしていたけれど、すぐに笑っちゃって可愛かった。
長セリフも披露してくれたけれど、そのあとで、言えたぞ!というように両手を高く上げてガッツポーズをしていたのも可愛かった。

もう一つ可愛いエピソードとしては、尾頭さんをいろんな漫画家が描いたっぽいイラストが流行っている話が出たときに、松尾さんが「壁紙にしたい」と言ったら、市川さんは「家のですか?」って聞き返していて、全員きょとんとしちゃって、その後、気づいたのか気づいていないのか真っ赤になっていたのも可愛かった。

塚本さんは劇中の准教授の癖である、何か発見したときに両手をパチッと合わせるシーンが観客で合うのが嬉しいやら怖いやらといった感じだった。「打ち合わせしてるの?」とか「これは、悪夢? いい夢?」などと言っていた。映画業界に長く関わっている塚本さん(監督)をもってしても、異常な空間なんだな…。

塚本さんは、ぼそっとしたセリフ(「食べてないんだ」のあたり)を「小さい声で」と言われたので、マイクが拾えないくらい小さい声で発したら、アフレコになったらしい。
また、准教授の興奮したセリフ(「飛翔する可能性すら〜」のあたり)はおかしなテンションでやっていて、それもオッケーが出たので大丈夫なんだと思ったら、その後で、庵野監督に「普通にやってください」と言われたと。なので、あの絶妙な感じになっていて、演出がうまいという話だった。

松尾さんは、矢口(長谷川博己)と二人のシーンで歓声が上がっていて、「ムラムラした」と言っていた。
泉が矢口に水を渡す、「まずは君が落ち着け」のシーンは当日加えられたらしい。怒っている人に水を渡すにはどうするか考えて、背後の水をとって投げたら、長谷川さんは取ってくれなくて余計に怒らせたとのこと。
また、一時期で回っていた、“早口で喋らないと出てるシーンをカットする”という噂の出所は長谷川博己らしい。

シークレットゲストの片桐はいりさんは役名も無いらしい。セリフも最初は無かったけれど、あとから加えられた。台本には“絶妙なタイミングで水を渡す”と書いてあって、こんな役はあまりやったことがなかったので余計に緊張したらしい。
撮影は半日くらいだったけれど、今、大森と蒲田の映画館でもぎりをやっているので、撮影よりも長い時間『シン・ゴジラ』に関わっているとのこと。

片桐さんは大田区の出身なのだけれど、『シン・ゴジラ』のロケハンで大田区を訪れた監督だかスタッフが、入る店入る店に片桐はいりのサインが飾ってあって、役をもらったらしい。

片桐さんは「大田区は昔ながらのものも残っているいい場所なのでゴジラに壊されたのではないか」と言っていた。どうしても、オリンピックとゴジラを重ねてしまい、町を壊さないでほしいと思っている、と地元愛も窺うことができた。

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