『ホビット 思いがけない冒険』


007に続き、また旧作をよくわからないまま鑑賞しました。
よくわからないというか、だいぶ前から今作の予告編は映画館で流れていたんですが、『ロード・オブ・ザ・リング』の外伝というか前日譚みたいな話だと知ったのは最近だった。一作も観てませんし、原作も読んでない。
主役がマーティン・フリーマンでベネディクト・カンバーバッチも声で出演となったら『SHERLOCK』ファンのための映画なのかと思っていた。 以下、ネタバレです。







 イライジャ・ウッドがフロドという名前で主人公だというのは知っていた。それだけです。だから、予告編の最初で「My dear Frodo.」と語られるときに気づけばよかった。 イライジャ・ウッド、今作の最初のほうにも出てきましたが、肌が真っ白く透き通るようで、天使みたいな美しさだったんですが、LotRでもそうだったんだろうか?
 旧作を観てないために、基本設定がなにもわからず、いろいろと勘違いをしていた。 まず、手をばたばたさせたり小首をかしげたりと、マーティンがとても可愛かったんですが、これはホビット種族の属性によるものだそうで。無邪気、おもてなし好き、戦争嫌いなどの平和的な種族らしい。
 また、最初に出てきた老ビルボが「60年前の冒険の話」云々と言っていたので、一体、マーティンは何歳のビルボを演じているのだろう?老ビルボが80いくつとして20代かな、マーティンの年齢は41歳だけど可愛いから許されるのかな、などと思っていたんですが、ホビット族自体の寿命が長く、最初のシーンはビルボの111歳の誕生会やるところだったらしい。じゃあ、マーティンは年相応だった…。
 また、途中で出会ったモンスター?となぞなぞ対決をするシーンがあるんですが、そのゴラムというキャラクターがどうやら重要だったらしい。映画を観終わったあとに売店に行ったらグッズがたくさん並んでいたし、ロケ地であるニュージーランドの空港には大きなゴラムが飾られているらしい。キーアイテムであろう指輪もここで出てくる。旧作と何かしら繋がってくるシーンなんだろう。 少し恐ろしいところがあるシーンなので敵だと思い込んでいるんですが、あのグッズ展開からすると、もしかして仲間になったりするのかもしれない。 そして、どこかの国でのプレミアのレッドカーペットの模様を見ていたら、ゴラム役の方も出てきていた。あの声は機械で変換しているのかと思ったら、そのまま喋っていたので驚いた。喋るだけでなく、モーションキャプチャーもやっているらしい。アンディ・サーキスさん、少し顔がゴラムに似ている。
 このビルボとゴラムのなぞなぞ対決シーンは、あまり動きがないのですが、カメラが二人を囲むように動き、長まわしで撮られている。緊迫感のあるやりとりで見ごたえがあった。

 次々といろんなクリーチャーが出てきて、それを倒していくので、『タイタンの戦い』や『タイタンの逆襲』を思い出した。逆襲よりもはっきりとクリーチャーの姿を見せてくれていたのは嬉しい。ただ、上映時間2時間50分にしては、話自体はあんまり前に進んだ感じはなかった。旅に出て、ビルボとドワーフたちの間に信頼関係が築かれるまで。三部作の一作目なのでこんなもんなのかもしれないけれど。
 あと、ガンダルフが強すぎる。ピンチに陥ってガンダルフが助けに来るシーンが何回も出てきて、戦いのシーンでガンダルフがいないと、どうせガンダルフがやっつけてくれるだろうと先が予想できてしまった。
 ドワーフたちがビルボの家に押しかけてくる序盤は愉快だった。3Dで観ましたが、本当に皿が飛んでくるようだった。そして、そのあとのはなれ山の歌が印象的。予告でも何度も聞きましたが、あらためて頭に残るし、本編中の各所で使われるし、エンディングもこの歌だった。頭に残る。

 三部作の二作目は2013年12月らしい。それまでにはLotRを観て、少し世界観を勉強しようと思います。 それと、今回、バッチさんはネクロマンサーの声役だったんですが、いまいちよくわからず。ドラゴンのスマウグ役でもあるらしく、二作目のサブタイトルが“スマウグの荒らし場”なので準主役ではないかと期待してます。

 今作はHFR(High Frame Rate)という新しい形式で撮影されたらしく、せっかくなのでそれに対応している上映館で観てきました。通常1秒24フレームのところを倍の48フレームで撮っているのでより滑らかに、リアルに表現できるとのこと。
 通常の3Dで観ていないので比較はできないのでHFR 3Dのみの感想ですが、最初の穴の中にいる薄暗いシーンではあまりよくわからなかったんですが、外に出て一気に明るくなったときに、驚いて字幕読んでられなくなるくらい画面に見入ってしまった。いつもの3Dでは考えられないくらいの明るさだったし、緑の葉一つ一つがくっきり見えた。
 ゴブリンのアジトのシーンは、その広さを示すためか遠くから撮っていたけれど、細かいところまでしっかりと映っていた。ただ、情報量が多すぎて、少し疲れる感じはした。 色が本当に鮮やかで綺麗ではあるけれど、気持ち悪いくらいパキパキしているので少しわざとらしくも見えた。コントっぽいというが、逆に安っぽく見えてしまうというか。
 あと、風景を映すときにカメラが後ろ向きに動くことがあって、動く乗り物に進行方向と逆向きに座っているときのようになって、ちょっと酔った。これも3Dの臨場感のせいなのかもしれない。
 通路のすぐ後ろの席にしたんですが、目の端に通路に立ち止まってる人がいるのが見えて、何してるんだろうあの人と思ってそっち向いたら、画面の端に、手前側に映ってるトーリンだったので驚いた。奥行きというよりは飛び出す3Dでした。

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