『ハンターキラー 潜航せよ』



ジェラルド・バトラーの潜水艦映画。ゲイリー・オールドマンにはエンドロールを見るまで気づきませんでした。
ノーマークだったけれど、流行っているので観に行ったところ、『バトルシップ』枠だった。

以下、ネタバレです。








潜水艦映画とだけ聞いていた時には時代が第二次世界大戦あたりかと思っていたのですが、はっきりはしないけれど、どうやら現代らしかった。
アメリカが敵をロシアに設定していて、冷戦時代っぽくもあるが、ソ連ではなかった。現代で敵を大丈夫なのかなと思いながら観ていた。
ロシアから攻撃を受けて撃沈された潜水艦についての調査をしに、別の潜水艦が出かけていく。また、特殊部隊4人もヘリでロシアに忍び込むので、二面作戦になっている。

ロシアの大統領命令ではなく、国防相のクーデターだということがわかる。ロシアが敵ではなく、一部が暴走しているだけだったのでほっとした。それでも、アメリカとロシアは敵対はしているし、ロシアの大統領を救うのは気にくわないとは言っていた。

ただ、ロシアの潜水艦に残されていた艦長を救って、最初は捕虜にしていたけれど、そのうちに信頼関係が芽生えてくるのは良かった。呉越同舟が好きなので、こいつは本当に信用できるのか、騙されてはいないかといったあたりから、最初は嫌々協力していたものの、関係が対等になって、絆が芽生える様子が良かった。
狭い潜水艦だし緊張感も増す。誰か一人でも裏切ったら大変なことになるという状況である。その中で、アメリカの艦長はロシアの艦長を信用し、部下たちは艦長を信用する。
ロシアという国全体ではなく、悪い人が絶対的な悪として置いてあり、そいつの暴走を止める(殺す)という目標に向かって、その他がいかに信頼関係を築きつつ、一丸となれるかというのが主題になっているのかなと思った。
ただ、あまり裏切るかも?とは思わなかった。機雷原をロシアの艦長の言葉を頼りに行くシーンは、機雷原や音を出してはいけないゾーン(潜水艦の中の会話も音として漏れるらしく、全員が息をひそめる。レンチを落として拾うシーンなどもある。『クワイエット・プレイス』っぽい)などにひやひやはしたが、ロシアの艦長が嘘をついているというひやひやはなかった。

ちょっと万能すぎるとも思ったけれど、艦長にしても大統領にしても、国ではなく個々人を見ればいい人もいるのだから対話をしていきましょうということなのかもしれない。

特殊部隊も四人きりなのに万能だった。もちろんロシアに潜入するくらいだしやり手の人らが選ばれたということだとは思いますが、それにしても万能。
殺されかけたロシアの要人を案内役にしたり、負傷した若造が遠くからスナイパーよろしく確実に狙ってピンチを救ったり、最後にはその若造をリーダーが助けに行ったりと、彼らの間でも信頼関係が肝になっているようだった。

潜水艦映画というと狭い空間だけのことかと思うけれど、特殊部隊の活躍もあるから外でのドンパチもあるし、駆逐艦が上から潜水艦を狙ったりと、派手なシーンも多いので映画館向け。

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