『J・エドガー』


去年の11月に海外にて日本語字幕無しで観賞、今回は一応二度目です。初回時は“FBI初代長官の人生”くらいの事前情報しか知らずに、しかも英語もほとんどわからない中、必死でヒアリングしながら観ました。
ちなみに、去年11月の時点で観ようか迷っていた作品がいくつかありました。ジョニー・デップの『ラム・ダイアリー』 はちょうど公開が終了する時期だったので断念。『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は観てはいなかったけど、日本でも公開してるしやめた。ジェイソン・ステイサムの『キラー・エリート』はアクション映画っぽいし、英語がわからなくても楽しめるだろうと思って候補に入れてました。本当は『裏切りのサーカス』が観たかった。最初の予定ではばっちりその期間に公開しているはずだったのに、いつの間にか、年末公開に変更されてた。

以下、ネタバレありです。



途中までは、主演のJ・エドガー・フーヴァー役、レオナルド・ディカプリオの語りを中心に淡々と進んでいく。クライド・トルソンとのディナーシーンでやけに濃密な雰囲気を漂わせながら視線を絡ませていて少し疑問に思って、さらに「I need you.」という言葉も飛び出し、でもきっと組織に必要だってことだろうと思いながら観ていたら、競馬の夜のシーンですよ。ホテルみたいなところで男二人でバスローブを羽織っていて、その雰囲気も少しあやしかったんですが、そこからの痴話喧嘩の果てのキス! 英語がほとんどわからない中、しかも、普通の伝記物だと思っていたので衝撃的でした。

これ以降、ずっとラブストーリーです。前半がやけに淡々と、ドライに進んでいったのに対し、後半はウェットな印象だった。

それをふまえた上で、字幕ありで鑑賞。伝記物というのは頭から取っ払って臨みました。

同性同士だからか、特に結婚をするでもなく、でも互いを信頼しあいながら、おじいさんになるまで一緒にいるって最高の関係じゃないですか。おじいさんになったトルソン君がエドガーに「世間にうそをつくのはかまわないから、僕にはうそをつかないでほしい」と言うシーンでぼろぼろ泣きました。すべてを理解した上で愛していたんだなあと。
この少し前にエドガーがヘレンに対し、遺言のような言葉を遺す、死を予感させるシーンがあるのですが、それ以降は、ラストまでずっと泣きながら観た。大純愛映画。
あとから知ったんですが、脚本が『ミルク』のダスティン・ランス・ブラックだったので納得。そりゃあ、ゲイ映画になるはずだ。


二回目の観賞で衝撃度は低かったですが、しっかりと話を理解できて良かったです。英語はあまりわからなかったけど、表情や喋り方、雰囲気やぽつぽつ理解できたフレーズで、大筋は当たってた。わからなくてもなんとかなるので、また海外に行った際にはついでに映画を観たいです。

0 comments:

Post a Comment