『シングル・マン』


2009年公開。トム・フォード監督作品。さすがトム・フォードともいうべきファッションセンスの良さと色づかいに気を配られているのがわかる。
最初に観た時には気づかなかったけれど、主人公の気持ちの変化で灰色がかったり色鮮やかな暖色系に変わったりするのが面白い。

その他にも、主人公の目線でとらえられたカメラも多く、主人公に感情移入しやすい作りになっていると思う。

だからこそ、あのラストだけが納得いかない。恋人を交通事故で亡くしてつらいのはわかる。それでも、チャーリーは想ってくれているし、大学の生徒だって慕ってくれている。あれはきっと、覚悟してますよ? それを感じ取ったのか、主人公は自殺するのをやめる決意をするのに。
なのに結局、死んでしまうという。この無常観がいいのかもしれないけれども、どうせだったらハッピーエンドを望みたかった。主人公の未来を見たかったです。

主人公を演じるコリン・ファースが素敵です。スーツに大きめのメガネでビシッときめている様も、裸もいい。
あと、トム・フォード好み…かどうかはわからないですが、美男子も多数出演。特に、大学の生徒を演じるニコラス・ホルトは今後出演作品目白押しみたいで嬉しい。『ジャックと天空の巨人』では主役を演じるようです。ブライアン・シンガーにも目をつけられたかな?

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