『バンテージ・ポイント』


2008年公開。大統領狙撃事件が起きて、それを様々な人物の視点から検証していく群像劇。
一人のエピソードが終わると、また狙撃の前まで遡ってやり直す、同じシーンの繰り返しという点では『ミッション:8ミニッツ』にも似ている。けれど、『バンテージ・ポイント』はやり直して大統領を救う話ではなく、事実は事実として起こり、そこからの犯人追及の話です。様々な方面から見ることで、新たな事実が少しずつ浮き上がる。前のエピソードであやしいと思った人のエピソードを見ると、裏側が知れて犯人でないことが分かったりするおもしろい作り。
以下、ネタバレです。




一応、SPの男性が主人公の役割ではあると思うけれど、前の仕事で撃たれたせいで、精神的に少し不安定になっている。大抵の場合は主人公に共感しながらストーリーを追って行くけれど、この場合は、主人公すら信用できない。そのため、終盤まで先が読めないハラハラ感はあるけれど、登場人物一人一人に共感できないまま終わるので、深く入り込めない面もある。終わり方もあっさり。

最初に出てくるテレビ局の女性(シガニー・ウィーバー)とSPの男性(デニス・クエイド)の間には多少の遺恨があるようだったので、その辺をもっと詳しく見たかった気もします。


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