『アメイジング・スパイダーマン』


先行上映。IMAX3Dで鑑賞。
IMAXは久しぶりだったんですが、やっぱりスクリーンが大きいし、重低音の迫力がまったく違うというのを『アベンジャーズ』の予告で体感した。何度か観 ているのと同じ予告でしたが、爆発シーンなどが相当派手だった。次に流れた予告が『ダークナイト ライジング』。こちらはうってかわって、派手というより は静かで、橋が爆破されるシーンでも、その音は入っていない。ブルースはとらえられているし、何か悪い予感だけを感じさせるものだけど、期待がものすごく 高まった。もう一つは『プロメテウス』の3D予告。なんで、『アベンジャーズ』の予告が3Dではなかったのかが気になるけれど、この三作は全部IMAXで 観ようと思います。

スパイダーマンは原作未読、サム・ライミ版未見なので、違いや原作に沿っているかなどはわかりません。やや強引なこじつけの設定や、ストーリーのアラや、 その伏線は回収しなくていいよというところなど、気になる箇所はあったけど、それを差し引いてもおもしろかった。笑いどころや泣きどころがわかりやすく、 そのまま笑ったり泣いたりして観てた。
予告や前情報の限りだと、今までよりもドラマ性を大事にしているような印象を受けたので、重めの内容なのかと思っていたが、そんなことはなかったです。
それよりは青春ものだった。監督であるマーク・ウェブが『(500)日のサマー』を手がけた人だと観た後で知って、納得しました。特に、主演のアンド リュー・ガーフィールドとヒロイン役のエマ・ストーンがこの映画をきっかけに付き合い始めたと聞くと、二人のシーンは余計に甘酸っぱい。また、スパイダー マンの恰好をしていても携帯電話を手放さないあたりも若者らしい。おばさんからのおつかいの電話に出たり、暇つぶしにスマフォでパズルゲームもしていた。 親近感の持てるヒーローに仕上がっている。
親近感といえば、アイアンマンとかアニメ版の時をかける少女もそうでしたけど、能力を手に入れたときにはしゃいで使いすぎちゃうのが可愛かったです。

マスクも簡単にはずれるようだった。これは、観客にアンドリュー・ガーフィールドの麗しいお顔を拝ませるためのサービスかなとも思ったが、ピーター・パー カーが高校生だったので、お金が無くて、スーツに改良が加えられないのかもしれない。例えばこれが、ブルース・ウェインやトニー・スタークだったら、こん な限りなく生身に近いスーツにはならなかっただろう。

3Dも良かったです。相性がいいと思われる飛行シーンはなかったけれど、上から物が落ちてくる描写はありました。あと、『アバター』でも小虫がリアルでしたが、小さいものが浮いてくる描写も3D向けだと思う。
あとは、スパイダーマンらしい動き、ビルの谷間を振り子のようにして移動するときにはちゃんとこちらに飛び出てきてたし、手から出す蜘蛛の糸もこちらに来た。

以下、ネタバレです。




原作を読んでいないし、サム・ライミ版も観ていないのでどれくらい原作に沿っているのかわかりませんが、オズボーン社、セキュリティ甘すぎるのがなんと も…。もっと警備を厳重にしておけば、ピーター・パーカーがスパイダーマンになることもなかったし、博士とも会わなかったし、崩壊率を解いて博士に教えな ければ、リザードマンになることもなかったのに。ただ、それだと話は進まないけれど。
あと、ラスト付近で簡単にオズボーン社に入れるようにグウェンがあの施設の研修生だったのかと思うと、無理やりなこじつけ設定な気がする。

ラストでグウェンのお父さんが死に際に「もう娘とは会うな」と約束させる。もう危険な目には遭わせたくないという親心からだと思う。恋人と会いたくても会 えない、スパイダーマンであるがゆえに、ということなら重い物語になったと思う。でも、あっさりと「守れない約束もある」と言っていたので、破ってしまう ことが示唆される。普通の約束ではなく、遺言の意味もこもってそうな重要な約束なのに自分の恋模様を優先させるあたり、やはり青春ものというカテゴリでい いのだと思う。

グウェンが屋上から飛び降りるピーターを見て、「I'm in trouble.」とつぶやくセリフがあるんですが、予告だと「大変な人を好きになっちゃった」だったのに、単に「困った」になってた。尺の関係だろうけど、予告版のほうがキュートですよね。残念。

あと、ストーリーとか映画の出来とはちょっと別のところの話ですが、エンドロールで日本語の歌が流れるのがひどい。余韻が台無しになる。ソニーのレコメン ドアーティストなんだろうし、スポンサーの関係上仕方ないとは思うけど、どうにか回避できなかったのかと思う。せめて、字幕版では流さないでほしい。

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