『50/50 フィフティ・フィフティ』


2011年公開。ジョセフ・ゴードン=レヴィッド主演。
がんを宣告された青年が主人公ながらも、暗くならない爽やかな青春映画。脚本を書いた方が実際にがん克服経験のある方らしい。実話という表記は特になかったので、ストーリーは一応オリジナルなのかも。

セス・ローゲン演じる主人公の友達がとてもいい。常に主人公の近くにいて、がんを宣告された時の彼女との反応の違いも顕著で、彼女がいかにも悲痛な表情だったのに対し、友達は50パーセントなんて高い確率だと笑う。
その後の接し方も変わらず、同じ調子でナンパしに行こうと誘っていた。主人公ががん宣告された直後に暗い表情にならなかったのは、この友達がいたおかげだろうと思う。

最後、手術へ向かう主人公を抱きしめたのも友達だった。その後の手術跡に薬を塗ってあげるのも…って、少しべったりしすぎな気もしますが、ともかく、彼女よりもお似合いなくらいでした。

作風が少しジェイソン・ライトマンに似ている。軽い作風ながらも、しっかりと人物が描かれていて、最後は爽やかな感動が残る。ジェイソン・ライトマン35歳 (10/19で36歳)、この映画の監督ジョナサン・レヴィン37歳と年齢も近いので、世代的なものもあるのだろうか。

レディオヘッドの『High and Dry』が使われていたり、会話中にドギーハウザー、ヴォルデモート、トータルリコール、ソウなどの単語が出てくるのも若い監督ならでは。重くなりがちな題材を仰々しくなく軽やかに、そしてリアルに描くのに役立っている。

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