『One Night,One Love/ ワンナイト、ワンラブ』



2012年公開。イギリスでは2011年公開。原題『You Instead』。
ルーク・トレッダウェイ目当てで観たんですが、監督は先日観た『最後の追跡』のデヴィッド・マッケンジーだった。
スコットランドの夏フェスが舞台。
ルーク演じるアダムはTHE MAKEというバンドをやっていて、夏フェスに出るべく会場を訪れるんですが、そこで、ガールズバンドと喧嘩になる。そこに現れた謎の男性に、音楽を通じて仲良くなれというようなことを言われ、ガールズバンドのモレロとアダムは手錠で繋がれてしまう…という内容。

ちょっと、最初から少女漫画みたいなんですが、展開も少女漫画だった。
仲が悪いから手錠で繋がれててもいちいち衝突するし、お互いに彼女も彼氏もいる。でも、モレロと一緒に仕方なくステージで演奏したことで心が通じ合う。アダムは彼女を振って、モレロに惹かれていくけれど、モレロは遊ばれていると思って相手にしないが、結局惹かれ合う。

『ブリジット・ジョーンズの日記』でも夜のグラストンベリーの様子を見て驚いたけれど、本作に出てくるスコットランドのフェスも夜は大概乱れてる。みんながみんな、夜の相手を探しているようだった。海外のフェスはそんな感じなのだろうか。

そして、手錠をはずす鍵を実は少し前に入手していたけれど黙っていたアダムはモレロを怒らせてしまう。けれど、ステージ上から、モレロの名前を呼びかけるんですね。この辺も、少女漫画っぽい。しかも、THE MAKEは思っていたよりも売れているバンドだった。一番大きいステージで演奏していた。音楽は80’Sっぽいエレクトロポップのような感じでした。その音楽性でそのステージ?とは思ってしまった。
それだけ人気だと、フェスの夜に女性と二人でうろうろしていても大丈夫だったのかなとも思った。それに、ライブ前のサイン会で、ファンガールたちがきゃっきゃ言っていたのに、ステージ上で恋人の名前を呼ぶなんて。しかもお客さんにも一緒に名前を呼んでくれと言っていたけれど、ファンガールたちも呼んだのだろうか。彼女たちの気持ちは…。モレロも現れて、後方からお客さんの上を通ってステージに送られていた。ファンガールたちの気持ちは…。あれだけお客さんがいたら、過激なファンもいそうなものだけれど…。
そして、ステージ上でキスをしてハッピーエンドという。
少女漫画だと思えばいいけれど、いろいろとうまくいきすぎる展開に思えてしまった。

どちらかというと、うまくいっていないTHE MAKEでキーボードを担当していたもう一人のメンバーとマネージャーのそれぞれの最悪な夜について描いてほしかった。ラブストーリーではなくなるし、音楽映画でもなくなるけれど。

映画自体、本当にフェスに潜入して5日間で撮ったとのこと。だから、ルーク・トレッダウェイがステージで歌ったんですね。お客さんたちもエキストラではなく、夏フェスに来ていた人らしい。他のバンドの演奏風景も少し映るし、最初の方は音楽ドキュメンタリーのようでもあった。でも、ちょっとストーリーがありきたりすぎたかなと思った。

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