『コズモポリス』


飛行機内にて三本目。だいぶ頭が朦朧としてきた中で観ました。
本当はこの後に、オムニバス映画『BUNGO〜ささやかな欲望〜』の中で山下敦弘監督が担当した“握った手”(坂口安吾原作)も観たんですが、山下監督は昔の大学生が主人公の映画が続いてるなあと思ったくらいで、あまり内容を憶えていません。山田孝之は、変態と紙一重の演技をするのがうまかった。

『コズモポリス』はデヴィッド・クローネンバーグ監督作品。名前はよく聞くけれど、実は一作も観たことがないです。

一人の金持ちの一日なんですが、いろんな場所でいろんな人に会っていろんな会話をする。ストーリーはほとんどが会話を通じて進んでいくけど、その会話内容にそれぞれ重大な意味が隠されていそうだった。途中のレゲエソングみたいなのも唐突でありながら意味深。
一見普通の会話のようで、哲学的なことを言っていそうな感じがしたけど、深い意味はよくわからなかった。

主演のロバート・パティンソンは『トワイライト』シリーズで有名ですが、『トワイライト』→ラジー賞常連ということで、観たことがないにも関わらず、作品や彼自身に対してあまりいい印象を持っていなかった。
しかし、今回初めて演技しているのを観たら、少しファンになってしまうくらい良かった。
自信家なようでいて、ツメが甘い部分もあって、妙な色気もある。映画全編を通して出突っ張りでしたが、没落していく金持ちボンボンがハマり役だと思った。

以下で少し、ラストシーンについてネタバレです。







特に、ラスト、殺し屋に後ろから銃を突きつけられて泣き出すシーンがすごく良かった。いままで得意げだった顔が、一気に幼く情けないものに変わる。このラストが好きなので、映画自体の評価も上がってます、私の中で。

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