『インターミッション』


三月末で閉館する銀座シネパトスを舞台にした、銀座シネパトス限定上映作品。シネパトスにゆかりの作品の出演者が次々とやってくる。ネタバレも何もないですが、一応間を空けておきます。










そこには昔は川があったらしい。東京大空襲で発生した瓦礫を処理するために川を埋めたらしい。そこが昭和27年に地下街になり、映画館もできたのだとか。上映している作品も独特で、杉本彩や最近だと壇蜜みたいなソフトポルノものや昔の時代劇、二ヶ月遅れくらいの最近の作品、B級ホラーにセガールの沈黙シリーズなど。一風変わった場所にあり、おもしろい雰囲気の映画館だったけれど、耐震性の点から立ち退くことになったとのこと。

職場がすぐ近くだったものの、数えるほどしか行ったことが無かった。イッセー尾形が昭和天皇を演じた『太陽』、『嫌われ松子の一生』と『宇宙人ポール』のリバイバル、 『修羅雪姫』二作品くらいでしょうか。でも、映画館を舞台にした作品をその映画館限定で、しかも閉館前最後のロードショーとなったら行っておくしかないだろうと思った。あと、ポスターの染谷くんが恰好良かった。彼はどちらかというと優等生的なイメージが強かったけれど、このポスターでは一瞬誰だかわからなかった。金髪で目が隠れるくらい前髪が長くぼさぼさ、だらんとした服装。ガラが悪くて最高。映画の本編ではそんなに悪い子ではなかったです。

シネパトスの館長秋吉久美子とその夫染谷将太が一応の主人公。二人と閉館する映画館を軸にして、シネパトスにお客さんがやってきて、座席で会話をする。出演者はパンフレットのプロフィールを読むと納得したけれど、お姿を見ただけだとどなただかいまいちわからなかった。たぶん、詳しい人が見たら、すごく豪華なんだろうと思う。古い日本映画やテレビドラマにまったく詳しくない。わからなくて残念。月光仮面の方とウルトラマンの方の共演とか、知ってたらぐっときただろうなあ。
ただ、監督、出演者、他のスタッフ全員がシネパトス大好きという気持ちと無くなるのを惜しむ気持ちが伝わってきた。あのラストも、どうせなら俺たちの手で…という痛快さが感じられた。

本当に序盤に、シネパトスの地下鉄の音についての解説が入った。確かに映画を観ている最中でもときどき聞こえてくる。それについて怒って席を立つお客さんもいたらしい。いやいや、こんな変な場所にあるんだし、古い映画館なんだから仕方ないでしょう。あれが味なんだと思う。

そういえば、予告の時間が二分って書いてあって随分短いと思ったけど、この作品で最後なんだし予告もなにもないんだったと考えてさみしい気持ちになった。

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