Nov 02
マーベルキャラクターですが、MCUとは別です。ソニー・ピクチャーズが手掛けるユニバース "Sony's Universe of Marvel Characters" の最初の作品とのこと。新しいユニバースが始まってたの知らなかった。
もともと2008年くらいから会社関連でごたごたがあって、ようやくの映画化という感じらしい。
監督は『ゾンビランド』、『ピザボーイ 史上最凶のご注文』のルーベン・フライシャー。
以下、ネタバレです。
本国公開時の評価が微妙だったのと、どうやら予告編のようなダーク路線ではなくファミリームービーだというのを聞いていたので、覚悟をして観ました。
何も知らないまま観たら、おそらく私も思っていたのと違うと言って文句をつけていたかもしれない。
アバンは確かにダークでした。宇宙から持ち帰った謎の生き物が人間に寄生して…ということで、ホラー的でもあった。
主人公、エディ・ブロック役にトム・ハーディ。エディは結婚間近の恋人と住んでるんですが、寝ているところを起こされてキスをねだるシーンが序盤からあって、このタイプの普通のトムハは久々だと思った。
冗談も言うし、すべて許してしまいたくなる笑顔も見せるキュート系。こんなトムハを最後に観たのは2012年の『Black & White』ではないかなと思うので久しぶりです。
私は特に、『ロックンローラ』のハンサム・ボブ、『インセプション』のイームスが好きで、あんな役をまたやってほしいと思っていたので嬉しかった。けれど、まさかそれが『ヴェノム』になるとは思わなかった。
エディは正義感の強い記者で、その正義感のせいで大きな団体を敵に回してしまい、自分の仕事を奪われ、恋人も奪われる。
失意の中で謎の生命体に寄生されるんですが、そいつが決して悪い奴ではないんですよね。
予告編を見る限りでは、エディは体を乗っ取られて、自らの意思に反して犯罪を犯し、思い悩むのかなと思っていた。
しかし、最初からヴェノムはエディを助ける。悪者から救う。逃走の手助けをする。お前の体は乗り物だとか悪いことを言ってたけど、協力的である。
隣の住民のギターの音がうるさく、エディは扉の前に立ってイライラするだけだったが、寄生されてからは一瞬だけヴェノムが怖い顔を出して脅す。優しい。
だいたい言うことを聞いて引っ込んでるし、ピンチの時には出てきて助けてくれる。元恋人には「謝ったほうがいいぜ」みたいなアドバイスもしてあげる。それに従ってエディが謝ると、少し仲が修復したりして。予告編だと敵同士なのかと思っていたので、まさか恋愛相談に乗ってあげるタイプだとは思わなかった。普通の親友である。
元恋人の体にも寄生していたが、こうなると、エディの体に戻る時にキスしていたのは元恋人なのかヴェノムなのかわからない。
ビルに忍び込めないときにも、エディはヴェノムに入れ替わって壁をつたっていく。最上階でエディに戻ってしまい、外壁を滑り落ちてピンチ!みたいなのもなんだかほっこりエピソードに感じられた。一人でヴェノムに変身するというより、エディとヴェノムが話し合って入れ替わっていくあたりが、新しいバディものにも感じられた。
ライフ財団のリーダー、ドレイク役にリズ・アーメッド。とても綺麗で驚いた。彼も自分の体に寄生させるんですが、見た目はヴェノムっぽいけれどライオットだった。シンビオートという寄生生物で、ヴェノムとかライオットはそれぞれの名前だった。
最終決戦は、形が自在に変わって混じり合うので見難いといえば見難かったけど、この時点でこの映画はバトルメインではなく、二人の可愛さを観る映画なのだな…と思っていたのでその辺は気にならず。
最後もエディとヴェノムは二人で元恋人について話していたり、「犬食いたいな…」「やめとけよ」みたいな会話があったりと友達のようだった。ヴェノムのほうが多少野生的だから、ペットと飼い主といった感じ。でも、基本的に仲が良いです。映画中、もうずっと仲良し。だから、一人称がWeになるところもとても良かった。
予告編で見た、ヴェノムの顔半分だけエディの生身の顔が出て「We are Venom.」と言うシーンも、エディが完全にヴェノムに飲み込まれてしまい、言わされているのかと思った。デビルマンのジンメンのようなイメージです。
でも、実は、普段お世話になってるコンビニのようなお店に来た強盗をやっつける時のセリフだったんですね。エディは店員を助けたい、ヴェノムは人間を食べたいということで意気投合してる。
最後に悪党を食うというのは、結局、ドレイクが社会的弱者は甚大実験に使ってもいいというのと似ていると思う。ただ、エディのやんちゃ度が高まったようにも見えてしまう。“最悪”のポスターは恰好良かったが、あのイメージとはほど遠く、ただの可愛い二人組だった。
ヴィランと聞いていたけど、悪役っぽい部分はなく、ヒーローまでは強くない。けど、二人がごちゃごちゃ言い合ってるところが可愛いし、ラスト付近ではエディがちゃんと、飼い慣らしていたので続編も観たい。
エンドロールにはウディ・ハレルソンが出てきて、『ゾンビランド』の監督だからかと思った。今回も髪型が違うタイプのウディ・ハレルソンです。カーネイジというヴェノムの敵らしい。続編が企画されているということらしい。
また、エンドロールの最後にスパイダーマンのCGアニメがあった。クオリティがそれほど高くないというか、『シュガー・ラッシュ』の映像特典に入っていたようなラフなCGにも思えた。スパイダーマンとの絡みがあるのでは?という噂があったけれど出せないけどこれでお茶を濁したのかなと思ったけど、年末にアメリカ公開予定の『スパイダーマン:スパイダーバース』の予告のようなものだったらしい。日本では2019年公開予定とのこと。
『ヴェノム』
Posted by asuka at 10:00 AM
マーベルキャラクターですが、MCUとは別です。ソニー・ピクチャーズが手掛けるユニバース "Sony's Universe of Marvel Characters" の最初の作品とのこと。新しいユニバースが始まってたの知らなかった。
もともと2008年くらいから会社関連でごたごたがあって、ようやくの映画化という感じらしい。
監督は『ゾンビランド』、『ピザボーイ 史上最凶のご注文』のルーベン・フライシャー。
以下、ネタバレです。
本国公開時の評価が微妙だったのと、どうやら予告編のようなダーク路線ではなくファミリームービーだというのを聞いていたので、覚悟をして観ました。
何も知らないまま観たら、おそらく私も思っていたのと違うと言って文句をつけていたかもしれない。
アバンは確かにダークでした。宇宙から持ち帰った謎の生き物が人間に寄生して…ということで、ホラー的でもあった。
主人公、エディ・ブロック役にトム・ハーディ。エディは結婚間近の恋人と住んでるんですが、寝ているところを起こされてキスをねだるシーンが序盤からあって、このタイプの普通のトムハは久々だと思った。
冗談も言うし、すべて許してしまいたくなる笑顔も見せるキュート系。こんなトムハを最後に観たのは2012年の『Black & White』ではないかなと思うので久しぶりです。
私は特に、『ロックンローラ』のハンサム・ボブ、『インセプション』のイームスが好きで、あんな役をまたやってほしいと思っていたので嬉しかった。けれど、まさかそれが『ヴェノム』になるとは思わなかった。
エディは正義感の強い記者で、その正義感のせいで大きな団体を敵に回してしまい、自分の仕事を奪われ、恋人も奪われる。
失意の中で謎の生命体に寄生されるんですが、そいつが決して悪い奴ではないんですよね。
予告編を見る限りでは、エディは体を乗っ取られて、自らの意思に反して犯罪を犯し、思い悩むのかなと思っていた。
しかし、最初からヴェノムはエディを助ける。悪者から救う。逃走の手助けをする。お前の体は乗り物だとか悪いことを言ってたけど、協力的である。
隣の住民のギターの音がうるさく、エディは扉の前に立ってイライラするだけだったが、寄生されてからは一瞬だけヴェノムが怖い顔を出して脅す。優しい。
だいたい言うことを聞いて引っ込んでるし、ピンチの時には出てきて助けてくれる。元恋人には「謝ったほうがいいぜ」みたいなアドバイスもしてあげる。それに従ってエディが謝ると、少し仲が修復したりして。予告編だと敵同士なのかと思っていたので、まさか恋愛相談に乗ってあげるタイプだとは思わなかった。普通の親友である。
元恋人の体にも寄生していたが、こうなると、エディの体に戻る時にキスしていたのは元恋人なのかヴェノムなのかわからない。
ビルに忍び込めないときにも、エディはヴェノムに入れ替わって壁をつたっていく。最上階でエディに戻ってしまい、外壁を滑り落ちてピンチ!みたいなのもなんだかほっこりエピソードに感じられた。一人でヴェノムに変身するというより、エディとヴェノムが話し合って入れ替わっていくあたりが、新しいバディものにも感じられた。
ライフ財団のリーダー、ドレイク役にリズ・アーメッド。とても綺麗で驚いた。彼も自分の体に寄生させるんですが、見た目はヴェノムっぽいけれどライオットだった。シンビオートという寄生生物で、ヴェノムとかライオットはそれぞれの名前だった。
最終決戦は、形が自在に変わって混じり合うので見難いといえば見難かったけど、この時点でこの映画はバトルメインではなく、二人の可愛さを観る映画なのだな…と思っていたのでその辺は気にならず。
最後もエディとヴェノムは二人で元恋人について話していたり、「犬食いたいな…」「やめとけよ」みたいな会話があったりと友達のようだった。ヴェノムのほうが多少野生的だから、ペットと飼い主といった感じ。でも、基本的に仲が良いです。映画中、もうずっと仲良し。だから、一人称がWeになるところもとても良かった。
予告編で見た、ヴェノムの顔半分だけエディの生身の顔が出て「We are Venom.」と言うシーンも、エディが完全にヴェノムに飲み込まれてしまい、言わされているのかと思った。デビルマンのジンメンのようなイメージです。
でも、実は、普段お世話になってるコンビニのようなお店に来た強盗をやっつける時のセリフだったんですね。エディは店員を助けたい、ヴェノムは人間を食べたいということで意気投合してる。
最後に悪党を食うというのは、結局、ドレイクが社会的弱者は甚大実験に使ってもいいというのと似ていると思う。ただ、エディのやんちゃ度が高まったようにも見えてしまう。“最悪”のポスターは恰好良かったが、あのイメージとはほど遠く、ただの可愛い二人組だった。
ヴィランと聞いていたけど、悪役っぽい部分はなく、ヒーローまでは強くない。けど、二人がごちゃごちゃ言い合ってるところが可愛いし、ラスト付近ではエディがちゃんと、飼い慣らしていたので続編も観たい。
エンドロールにはウディ・ハレルソンが出てきて、『ゾンビランド』の監督だからかと思った。今回も髪型が違うタイプのウディ・ハレルソンです。カーネイジというヴェノムの敵らしい。続編が企画されているということらしい。
また、エンドロールの最後にスパイダーマンのCGアニメがあった。クオリティがそれほど高くないというか、『シュガー・ラッシュ』の映像特典に入っていたようなラフなCGにも思えた。スパイダーマンとの絡みがあるのでは?という噂があったけれど出せないけどこれでお茶を濁したのかなと思ったけど、年末にアメリカ公開予定の『スパイダーマン:スパイダーバース』の予告のようなものだったらしい。日本では2019年公開予定とのこと。
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