『トレインスポッティング』


1996年公開。ダニー・ボイル監督初期の作品。
途中まで観てやめていたことが多く、最後まで観ていなかった。と思ったけれど、
最後のほうの丸い部屋で取引するシーンはなんとなくおぼえているのでもしかしたら最後まで観たことがあるのかも。

なんで途中でやめていたのかというと、序盤のほうの結構汚いシーンでめげてしまっていた。今回もめげそうになったんですが、最後まで観ました。でも、登場人物は好きになれなかった。

イギリスが舞台のグループもののクライムムービーというと、ガイ・リッチー監督の『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』や『ロックンローラ』あたりを思い出す。『トレインスポッティング』はクライムムービーというよりは青春ものの意味合いが強い気もするので違うのかもしれないけれど、比べた場合に、ガイ・リッチーの一連の作品は登場人物のことを好きになれた。駄目な面があっても、結局愛おしかった。だけど、『トレインスポッティング』はユアン・マクレガー演じるレントンはロンドン以降はまあまあ好きになれたけれど、他の仲間は最後まで、観ていてもやきもきするだけで好きになれなかった。

それでも、ダニー・ボイル特有のセンスの良い映像と音楽の合わせ方はこの時から健在。ミュージックビデオっぽい。
特に、最初のほうのドラッグでハイになっているシーンと、禁断症状のシーンの映像が印象的。禁断症状のシーンの音楽はアンダーワールド。死んだ赤ちゃんが天井を歩きながらこちらに向かってくる様子や、逮捕された友達がロッカーの上に腰掛けながら足の鎖をじゃらじゃらやっている地獄絵図。
今年公開された『トランス』の催眠状態の頭の中のシーンにも似ていると思う。

また、レントンがスコットランドからロンドンへ出てきたシーンでは、各名所やピカデリーサーカスなどの駅名、ロンドン塔のコスプレスタッフさんがこちらに手を振る映像、トラファルガースクエアの路上パフォーマンスなどが繋ぎ合わされていいて、まるで、観光案内ビデオのようだった。


『トレインスポッティング』の音楽というと、Underworldの『Born Slippy』が有名。ラストはこの曲に合っていた。疾走感と、未来へ向けての明るさみたいなものが見える。
ただ、それだけでなく、96年、いまから20年近く前ということで、私の好きなイギリスのバンドの曲がたくさん使われていた(ちなみに、これを同じ曲の使い方をいまやってるのが『ワールズ・エンド』)
強盗をして捕まって、裁判をやるシーンではblurの『Sing』が使われていた。Pulp、エラスティカ、プライマルスクリームなんかも使われています。
エンドロールで流れる遊園地っぽいSEがコーラスも含め、すごくblurっぽいけれど、アルバムには入っていないと思うのでなんだろうと思ったら、“Performance by”の後に四人くらいの名前が書いてあって、その中に、Albarnを発見。サントラだと、デーモン・アルバーンの個人名義になっているみたい。他の三人が誰だったのか気になる。

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