『ウォールフラワー』


エズラ・ミラーが出ていたので観ました。『少年は残酷な弓を射る』では終始怖い顔か笑ってもにやりという感じでしたが、今回はにこにこしていて、きっと素だとこんな風なのではないかなと思った。

以下、ネタバレです。





元々は小説で、その著者が映画も監督したという話をあとから見て、納得した。たしかに、小説に画がついているようだった。どの辺がどうとはいまいちわからないんですが、映画を観終わったあとのなんとなくの違和感がすっと解決したような感じがした。

パトリック(エズラ・ミラー)とサム(エマ・ワトソン)がパーティで流れた『Come On Eileen』に喜んで、一緒に踊るシーンや、トンネルに入った時に外に顔を出すシーンなど、青春っぽくていいシーンもあったけれど、いまいち入り込めなかった。原作は十代のバイブルみたいなので、私が歳をとりすぎてるからかもしれない。登場人物がそれぞれに重い過去を背負っていて、誰にも共感できなかったせいもあるのかもしれない。

あと、気になってしまったのが、サムがデヴィッド・ボウイの『Heros』を知らなかったこと。サムが高校生だからとはいえ、昔の曲やバンドに詳しいという設定なのに、あんなに有名な曲を知らないということがあるんでしょうか。
しかも、キーになる曲っぽかったのに、原作では出てこないみたい。
原作の著者が監督もしているということは、何か意味があっての変更なのでしょう。原作も読んでみたほうがいいのだろうか。

『ロッキー・ホラー・ショー』を演じるシーンにわりと時間が割かれるんですが、芝居の稽古中にまったくパトリックが出てこなくて、実は主人公チャーリーが作り出した幻だったとか、どうかしちゃったんじゃないかと思ったけれど、ただ単に出てきていないだけだった。けれど、不自然なくらい長い間出てこなかった。
あとから考えたら、『ロッキー・ホラー・ショー』のあたりにパトリックを出すと、セクシャリティ関連で絡ませなきゃいけなくなるからかもしれない。
チャーリーはわりと細めの子なんですが、「ロッキーには似合わないよ」と言われていたり、『ロッキー・ホラー・ショー』の登場人物がなんとなくわかっていたほうが面白いシーンも。

あと、製作にジョン・マルコヴィッチの名前があったのが気になりました。

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