『ステート・オブ・プレイ〜陰謀の構図〜』


2003年のBBCドラマ。日本ではNHKで放映していたらしいです。全六話。
ジョン・シム目当てで見ようと思ったんですが、販売しているDVDは高いし、最寄りのレンタル店にも置いていなかったので、初めてレンタル店の取り寄せサービスを使いました。

ジョン・シムは新聞記者のカル・マカフリー役。友人で議員のスティーブンが不倫していた事務所の若い子が事故死したけれど、さぐっていくうちにそれは殺人の可能性が出てきて…?というストーリー。2009年に『消されたヘッドライン』としてハリウッドリメイクもされているらしい。

カルの飄々とした上司役にビル・ナイ。協力することになる軽薄っぽいジャーナリスト(あとでビル・ナイ演じる上司の息子だと判明する)役にジェームズ・マカヴォイとキャストも豪華。
ビル・ナイは別にいまとそんなに変わってる感じでもないのですが、マカヴォイがすごく若い。いまよりも随分細いのと、色が真っ白で頬が赤い。髪の毛も少しパーマがかっていて、まるで天使みたい。

一話目は登場人物が多い中で話が急展開していくので少しついていけなかったけれど、二話目で人物に慣れたせいで俄然おもしろくなる。マカヴォイの力も大きいと思う。バイク便のコスプレ、可愛かった。
あと、二話目の最初のほうで、バイトっぽい女の子にカルが逆さピースで「よう」って軽口たたいて、「よう」って中指立てて返される、なんてこと無いシーンがすごく良くて何度も観た。逆さピースというか、自分側に向けたピースって相手を侮辱するときに使うらしい。

三話目はまた少し話が入り組んでくるんだけど、カルがかなり女にだらしない役なのがわかる。いくら好きだからって、相手から誘われたからって、友達の奥さんと関係を持っちゃだめだよ…。しかも、その友達、容疑者っぽくもなってきてるのに…。
スティーブンの妻であるアンとのいちゃいちゃシーンはこの回だけでなくて、この先にも何度か出てくるけれど、もれなくどれも無駄にいやらしかった。『いとしきエブリデイ』でも奥さんとのシーンはだいぶいやらしかったんですが、ジョン・シム、もしかしたらそうゆう演技が得意なのかもしれない。

四話以降でもカルのアンに対する行動が軽卒で事態がこじれる。あと、やっぱりというか、イギリスのドラマはゲイの子が出てくる。

ドミニク・フォイというキャラクターが途中から出てくるんですが、金をつめばいろいろ話すし、でもその話すことも嘘ばっかりだったり、隙を見ては逃げ出そうとしたりと、どうしようもないながらも憎めなかった。彼絡みのところが大体ギャグでした。
ゲイだということが判明するんですが、それを武器にして話を聞き出す新聞社側のゲイの男の子、シドが可愛かった。得意分野に関しては任せられる変な頼もしさがあった。

新聞社側の人たちは全員良いキャラクターだったけれど、議員側やその関連のエネルギー団体の人たちは少しわかりにくかった。たぶん、名前だけしか出てこなかった人もいたと思う。

最後のほうの、屋外でカルがスティーブンのことを問いつめるシーンは二人の演技が最高でした。

ただ、終わり方は少し中途半端に思えた。六回見てきて新聞社の人たちに愛着もわいたので、打ち上げっぽいものが欲しかった。
カルが書いた件の事件の結末の記事が載っている新聞が印刷されるのを印刷所で見ているシーンで終わり。カルは何も喋らず、新聞の一面が映し出されるだけ。あと、一回くらい欲しかった…。

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