『エグザイル/絆』


2006年公開。アジア映画をあまり観ないのですが(邦画は除く)、これはずっと気になっていたので。ジョニー・トー監督作品。香港映画。

銃撃戦が何度か出てきますが、どれもがとにかく恰好良く撮られていた。最初の三すくみというか、三人が銃を向け合って動けない緊迫状態からの撃ち合いから感動しましたが、そのあと、引越しを手伝って、しかも食事を一緒にとって、その上、記念写真撮影までの流れが素敵だった。お前ら、さっきまで殺し合おうとしてませんでしたか? ここで簡潔に男たちの関係性が説明されるのもなかなかスマート。とはいえ、最後まで観ると、キャラクターに感情移入してしまって、男たちの過去編もしっかりと描いて欲しくなった。

中華料理屋、医者の自宅と本当に銃撃戦が美しかった。大人数で銃を撃ち合うのですが、スローで撮られているので、一人一人の動きがわかりやすい。また、目くらましのためにカーテンをばさっと翻したときに、スローで布がふんわり広がるのも綺麗だった。血の処理も、破裂する感じとか霧のようになる感じが独特で、エグさがないのがいい。
ラストのホテルでの撃ち合いも、レッドブルの缶を蹴り上げて、落ちてくるまでの数秒をスローでとらえる方法がなんともスタイリッシュで見惚れた。

ハリウッド構想もあったようですが、公開から結構経ってしまっているのでなくなったのかな。


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