『ラッシュ/プライドと友情』


1976年のF1グランプリを中心にした実話。
以下、ネタバレです。




観終わって一番最初に思ったのは漫画っぽい!ということで、これが実話だという事実がなにより一番すごい。
ジェームス・ハントとニキ・ラウダという人物が生き方がまるで逆。そして、それが走り方にもちゃんと出てきている。女好きで奔放なジェームス・ハントは運転も荒い。かたや、堅実なニキ・ラウダは運転も細かく計算されている。
ライバル関係でありながらも二人の間に友情もあったというのは、このように全ての部分でまったく正反対だったからなのだろう。お互い、自分にない部分に惹かれたのではないだろうか。


そんな二人が同じシーズンに走っているのがすごい。そして、ニキ・ラウダが怪我をして、全身火傷から数週間後に復活して4位になったというエピソードもすごいし、怪我で離脱中にポイントを稼いでいたジェームス・ハントが1ポイント差でなんとかシーズン王者になったとうのも劇的すぎる。もう本当になにもかもが漫画のようなのだ。

おまけにジェームス・ハントは45歳で亡くなったというのもまた彼らしい。ニキ・ラウダはまだご存命とのこと。
二人の生き方のどちらが正しくてどちらが間違っているとかではないのもいい。

映画を観たあとで二人の人物像や1976年のグランプリの様子を見てみると、本当に映画の通りで、ほぼ実話なのに驚く。こんなドラマ性のある話が実話とは。

ジェームス・ハントとニキ・ラウダを演じている二人が良かった。
ジェームス・ハントを演じたクリス・ヘムズワーズがハマり役。なんとなく、筋肉一辺倒な印象があって、私の中ではチャニング・テイタムと似たイメージなんですけれど、チャニング・テイタムよりも、胸筋が平らでいい。チャニング・テイタムのほうが胸筋がもこっとしてて、むきむきしている。クリス・ヘムズワーズのほうが体つきが精悍で、F1レーサーっぽい。
ニキ・ラウダ役はなんか見たことあると思ったらコッホ先生のダニエル・ブリュール。特徴ある顔で気になる俳優さん。

何より、二人とも実在のご本人たちにそっくり。これほど実話寄りの話となると、似ている配役になっていることも映画の重要なポイントの一つになると思う。
私は知らない話だったけれど知っている人にとっては似てない人が演じても興ざめするだろうし、このキャスティングなら納得してもらえるのではないか。

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