『ラム・ダイアリー』


2012年公開。実話で主人公のケンプと主演のジョニー・デップが友達だったんだったかなと思いながら観ていたんですが、そうではなくて、原作者のハンター・S・トンプソンとジョニー・デップが友達だった。ハンターの家に遊びにいった時に、ジョニーデップが原稿を発見して出版することになったらしい。ただ、別のところを見ると、この『ラム・ダイアリー』はハンターの自伝小説とも書いてあるので、ケンプがハンターということでいいのかも。映画の最後の“あなたがBUSTERSなら、彼はあなたの敵になるだろう”という一文も実話っぽくしてるだけかなと思ったけど違うのかも。
ハンター自身は2005年に拳銃自殺で亡くなっていて、映画の最後にはIN MEMORYSという書き出しとともに彼の名前が出る。

公開時の評判はいまいちだったように思うんですが、地味ではあると思うけど、そんなに言われるほど悪くはなかった。ジョニー・デップファンが飛びついても拍子抜けするのかも。ただ、上記の理由で主演はジョニー・デップ以外あり得ないでしょう。

ラムが大好きなジャーナリストが酔っぱらって…みたいな宣伝文句を聞くと、なんとなく『ラスベガスをやっつけろ』みたいなラリラリの幻想的なもうファンタジーともいえるような映像満載なのかと思ったけれど、そうではなかった。酔っぱらった描写も出てくるけれど、それもわりと地味目。フードのラストオーダーが終わった店で酔っぱらって「ステーキを出せ」としつこく言うシーンがあるんですが、それも地味なわりに長い(ちなみに、『ラスベガスをやっつけろ』もハンター・S・トンプソンが原作らしい)。
タイトルにもなっているラムを飲むシーンも多いけれど、それほどハメをはずした飲み方をしていない。常に酔っぱらってはいても、正義感にあふれた、しっかりしたジャーナリストとして描かれている。話が思っていたよりもちゃんとしているので、その辺をどう見るかによると思う。破天荒さを期待しているとだめだと思う。

笑いの要素も地味だけれど、これについても嫌いじゃない。壊れた車を運転するシーンと、祈祷師のシーンでくすっとしました。

ラムということで、プエルトリコが舞台なんですが、街並や海などの風景や住んでいる人などが見られて、その辺も良かったと思う。また、話の中で、闘鶏が重要な位置を占めているのですが、闘鶏はプエルトリコでは合法で、テレビ中継もされているほどポビュラーなスポーツらしい。そんな文化を知ることができたのもおもしろい。

最近、ジョニー・デップと婚約したと報じられているアンバー・ハードが出ている。よくいるセクシーアメリカンセレブ美女みたいな感じで、それほど魅力的ではなかったけれど、アーロン・エッカート演じるハルと別れたあとは清純っぽい服装になって、それは可愛かった。けれど、それほど魅力的ではないのは変わらず…。映画を観た限りでは、どこに惹かれたのかはわからなかった。

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