『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』


監督がマシュー・ヴォーンからジェフ・ワドロウへ変更になっています。
クロエ・グレース・モリッツが前作から比べると容貌がだいぶ大人になっていますが、それは別に問題なく可愛かったです。
でも、話のトーンがいまいち合わなかったです。監督が変わったせいもあるのかもしれないけどわからない。

以下、ネタバレです。




本当に、どこが悪いというわけじゃなくて、単純に合わなかったのだと思う。
前作は楽しめた残虐描写も今回は若干ひいてしまった。前作は子供(ヒットガール)が日本刀を振り回すのが問題になったせいか、署名活動のすえに上映が決まったようだった。前作でも充分に残虐だったのだと思う。でも、ヒットガール大暴れのあのシーンは恰好良かった。

今回もヒットガールは可愛く恰好良かった。
今作では学校へ通い、普通の女の子として過ごそうとする。スクールカーストで上のほうの女子たちと、男子アイドルのビデオを見ているシーンはおもしろかった。いままで知らなかった世界に戸惑いながらも、少し楽しそうなミンディは可愛かった。
もうミンディを中心とした学園物にすれば良かったのにと思ってしまった。キックアスの仲間たち、コスプレ軍団側のストーリーはいらなかった。

当然、学校や仲間に馴染めなかったミンディが、本来の力を発揮した途端人気が出始め、スクールカースト上位の女子たちがいじめるんですが、そのいじめが陰湿すぎた。そのミンディは可哀想だったけれど、それに対しての復讐が、命は奪わないまでも、気分が悪くなるものだった。確かにあのギャルたちは酷いことをしたけれど、それでもスカッともしない。

それと、あっけなく人が死にすぎる。しかも、重要な役どころの人が何人も。あまり殺す意味もなく死んでしまうので、キャラクターが大事にされていないと感じてしまった。原作があるし、原作の通りなのかもしれないけれど。あと、前作でもヒットガールの父親やレッドミストの父親も死んでいるわけだし、前作と同じかもしれないけど。
特に、デイヴの父とクリスの執事みたいな人は、普通の映画だと死んだかと思ったら実は生きてた!みたいな感じで本当に死んでた。あれ、二人ともの身内をあんな風に消す必要があったのかどうかがわからない。

最後のほうの、キック・アス軍であるジャスティス・フォーエバーとマザー・ファッカーたちの戦いは、全員が特殊能力を持っているわけではなくコスプレをしている人たちだから、生身の人間たちが大人数で殺し合いをしているようにしか見えなかった。

前作では、キック・アスが必死で殴りながら正義を叫ぶシーンや、ビルの窓の外で秘密兵器によって飛行しながら危機を救いにくるシーンエンジンであがって行くところなど、必殺のシーンがあった。今作は印象に残っているのが嫌な気分になるシーンばっかりだった。

0 comments:

Post a Comment