『REDリターンズ』



2013年公開。前作、『RED』は映画館で観て、別につまらなかったわけではないけれど、続編は見逃していた。

前作の内容をあまり覚えていなかったんですが、年老いた元ワルが久しぶりに現場に戻って大暴れするんだっけ? でもそれは『エクスペンダブルズ』か…と考えていたのですが、まあまあその通りだった。ワルではなくCIAエージェントでしたが。

ちなみに『エクスペンダブルズ』が2010年8月、『RED』が2010年10月と、アメリカではほとんど同じくらいの時期に公開されている。日本では『エクスペンダブルズ』が2010年10月『RED』が2011年1月とこちらも同じくらい。

あともう一つ、相手役の女性サラとの年の差が気になったんですが、何故か本作では気にならなかった。でもこれも調べてみると、演じたメアリー=ルイーズ・パーカーが現在52歳だったので驚いた。撮影時も40歳半ばか後半だったのか…。30代にしか見えない。
少しだけ足を引っ張るタイプのヒロインだったけれど、ブルース・ウィリス演じるフランクのことが大好きなのがよくわかって可愛かった。昔の女が出てきたらめちゃくちゃ嫉妬もする。また、自分の住んでるのとは違う危険な世界にいるフランクのことを、普通ならヒロインは心配しそうなものだけれど、目をキラキラさせながらそっちの世界へ行こうとする。逆にフランクが止めるくらいだ。フランクが過保護すぎるともいえる。

そこを張り切って背中を押すのが、ジョン・マルコヴィッチ演じるマーヴィンだ。前回にも増してお茶目な役だった。可愛いおじいさん役だ。飄々としていて、何も考えてないようでやるときゃやる天才肌。
本作では最後に打ち上げっぽいシーンがあるけれど、その時に女装というか仮装していたのも可愛い。

前作はあまりおぼえてなくても、ヘレン・ミレンが機関銃をぶっ放すシーンがものすごく恰好良かった印象は残っていたけれど、本作でもずっと華麗で恰好良かった。
最初の感じからして、前作では仲間でも本作ではヘレン・ミレン演じるヴァイオレットは一転してフランクたちの命を狙う役なのかと思った。殺し屋だし、依頼されたら金次第でなんでもやるのかと思ったけれど、ちゃんと仲間は裏切らない。
芝生に寝っ転がって、遠くからスナイプするときにストッキングの足先がセクシーだったんですが、一緒にいた恋人?に「狙う時に足の指が曲がるんだね…」と言われていて、「変態」と返していたけれど、私も同じところ見てました…。

もう一人(というかヴァイオレットは違うけれど)、フランクの命を狙う依頼を請け負ったのがイ・ビョンホン演じるハン。
最初、裸にされて浴衣を着せられ、おもしろ日本みたいなところで面接を受けていて、アジアはハリウッドからすると一括りにされてるんだなあと思った。
ガトリング銃を使うシーンもあるけれど、一人対多人数の格闘技のようなシーンも多い。真っ黒い細身のスーツで長い手足を使ってのバトルが美しかった。キックが特に痺れました。
あと、二丁拳銃はやっぱり好きです。
ハンは基本的にビリーと同じく無愛想な役どころ。フランクに個人的な恨みもあったようで、ずっと怒っている。怒鳴りながらフランクを追いかけてくる。

結局彼も仲間になるんですが、ヴァイオレットを助手席に乗せてのカーチェイスシーンは音楽も含めて恰好良かった。車をスピンをさせて、ヴァイオレットは両手に銃を持って腕をピンと伸ばして開けた窓から撃って周囲の敵を一掃する。もっと長い間見ていたかった。

仲間になったとはいえ、遺恨がなくなったわけではなさそうだったので、ハンにも相棒とか仲間がいたら良かったのにと思う。最後まで一人きりだったし打ち解けてもいなかった。

その二人が敵ではないとすると誰なのと思っていたら、アンソニー・ホプキンスだった。彼が演じる教授は、最初はニコニコほわほわしていて、頭がおかしいと思われているけれど本当はまともみたな役柄だった。実はその時点ではアンソニー・ホプキンスだとは気づかなくて、途中から明らかに悪い顔になる。視線の送り方とか表情がガラッと変わるのがうまかった。

役者さんやキャラクターはそれぞれよく、それより何より、『マグニフィセント・セブン』のビリー役のイ・ビョンホン目当てで見て、彼はやっぱり恰好良かったからそれでいい。
けれど、これは他の映画でもあることだけれど、核爆弾を積んだ小型機が海上とはいえ割と近くで爆発するんですよね。それを逃げもせずに、「滅多に見られないぞ」とか「きれいだ」みたいなことを言って近くで見ている。呑気というか、雑というか、ファンタジーというか。核爆弾の扱いについてもやもやしてしまうのは日本人だけなんでしょうか…。

ハンが浴衣で畳で面接しているシーンもそうですが、元がコミックなんだし深く考えなくていいことなのかもしれない。原作にあるエピソードなのかどうかはわかりませんが。



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