『ROCK YOU!』


 2001年公開。ヒース・レジャーのハリウッド初主演作。未見ですが『42 〜世界を変えた男〜』のブライアン・ヘルゲランド監督。
タイトルからは想像できなかったけれど、歴史物です。14世紀に行われていたジョストという馬に乗った者が槍で突き合う競技がテーマになっている。この競技が騎士の技量を争うものだったらしく、平民ではあるがジョストの才能がある主人公ウィリアムが身分を偽って大会に忍び込んで勝ち上がるが…というストー リー。なので、原題のほうがイメージにあっている。

邦題も意味なくつけたわけではなく、序盤にクイーンの“We Will Rock You”が使われているためでしょう。舞台背景とは合わなそうな感じですが、これが意外と合う。他にも、宮殿でのダンスのシーンでは、慣れていないウィリアムがぎこちなく踊っているが、音楽が変わり、デヴィッド・ボウイの“Golden Years”が流れ出すといきいきと踊りだし、笑顔もこぼれ、宮殿内がさながらディスコのようになる。他にも、同じクイーンの“We Are The Champions”や、エリック・クラプトン、シン・リジィ、スライ&ザ・ファミリー・ストーンなどなど、およそ歴史物では使われない曲の数々が映画を彩っていて、歴史物ながらも堅苦しくなく、まるで現代物の青春映画のような印象を与える。
原題はA Knight's Tale。ここからはやはり堅苦しさを感じるのだ。それを映画内で曲がとっぱらっているのと同じように、タイトルも軽いものにしたのだと思う。

若いヒース・レジャーが恰好いいです。運動バカみたいな役柄もいいんですが、笑ったときに目尻が下がって口が横ににゅーっと伸びるのが素敵。そして、一緒に行動している仲間としてポール・ベタニー。ギャンブルが好きで身ぐるみをはがされるということで、全裸です。

当時のヒース・レジャーとポール・ベタニーの人気がどれほどだったのかわかりませんが、軽い青春ものに仕上げてあるとは言え、ジョストを扱った作品だし少し地味めではあるんですが、2006年に地上波のゴールデンタイムにテレビ放映されているのが意外だった。

エンドロールのあとのおなら合戦みたいなやつは、いるんだかいらないんだかわからなかった…。

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