『ブロンソン』
Posted by asuka at 10:21 PM
イギリスでは2009年公開。日本では劇場未公開。ニコラス・ウィンディング・レフン監督作品。『オンリー・ゴッド』は未見なのですが、少しわかりにくかったらしく、『ドライヴ』はそんなことなかったのに…と思っていたら、『ドライヴ』がわかりやすかったらしい。今作もちょっとわかりにくかったです。
そもそもの話を勘違いしていて、伝記だということは知っていたんですが、俳優チャールズ・ブロンソンの伝記なのかと思っていた。しかし、乱暴者しか出てこないし、その人も刑務所に入ったり出たりしているし、いっこうに俳優になる気配がない。
パッケージの写真だとボクサーのようだったが、ボクサー期間は少なくて、獄中生活や精神病院に入っている期間の描写が多かった。
また、架空の講演会で本人によって語られるという形式をとっていて、こちらに向かって話しかけてくるので、ほぼ、トム・ハーディの一人芝居のようになっていた。顔を女性と男性の半分半分で化粧をしていて、交互に横を向いて対話をしているようなシーンや、歌に合わせて口パクをするシーンなどはパントマイムのようで、トム・ハーディの演技の幅に驚かされる。
体も筋骨隆々で、銃などは使わず、拳でとにかく殴り掛かる。バイオレンス描写が多い。
スキンヘッドだし、後に『ダークナイト ライジング』で演じるベインに似ているけれど、クリストファー・ノーランは『ロックンローラ』を観てトム・ハーディにオファーしたという話があるのが謎。
有名になりたいと言いながら、人を殴り、騒ぎを起こして刑務所に入り、刑務所の中でも人を殴る。結局堂々めぐりというか、いまだにご本人は服役中らしいし、 八方ふさがりである。結局はどうにもできない自分に苛々しているようにも見えた。大きなお世話だろうが、彼が幸せになる姿は到底想像できない。だから、終わりの無い地獄を見させられているような気分になった。
calendar
ver0.2 by バッド
about
- asuka
- 映画中心に感想。Twitterで書いたことのまとめです。 旧作についてはネタバレ考慮していませんのでお気をつけ下さい。
Popular posts
-
アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、歌曲賞ノミネート、脚色賞受賞。その他の様々な賞にノミネートされていました。 以下、ネタバレです。 北イタリアの別荘に夏の間訪れている家族の元に、一人の青年が訪れる。家族の父親が教授で、その青年は教え子である。 まず舞台の北イタリアの夏の風景が素晴...
-
ウェス・アンダーソン監督作品。前作の『ムーンライズ・キングダム』は、ブルース・ウィリスやティルダ・スウィントンは良かったし、家の中の撮り方も良かったけど、お洒落映画でしかないかなという感想だった。そのため、今回もかまえてしまっていたけれど、すごく面白かった。 やはり、撮り方な...
-
いわゆるロードショー公開はされない注目作を上映するのむコレ2018にて上映。 今年公開された映画らしい。 あまり内容を調べずに観たので、タイトルと、主演が『ゲーム・オブ・スローンズ』のラムジー役でお馴染み、ウェールズ出身のイワン・リオンだったため、RAFのイギリス部隊の話かと思っ...
-
試写会にて。わかったことと、わからないこと。 以下、ネタバレです。 クーパーがどうやって助けられたのかがよくわからなかったんですが、あの時のアメリアの顔は幻じゃなかった。映画の序盤でワームホールを通る時に、アメリアが“彼ら”の姿を見てハンドシェイクをする。結局“彼...
-
ドルビーアトモスで観たんですが、席が前方だったせいもあるかもしれないけれど、あまり音の良さはよくわからなかった。前回がIMAXだったからかもしれない。 IMAXと同じく、最初のプロモーション映像みたいなのはすごかった。葉っぱが右から左へ。 以下、二回目で思ったことをちょこ...
-
2013年公開。あんまり評価がよくなかったので映画館へは行かなかったんですが、ハリー・トレッダウェイが出ているということで観てみたらおもしろかった! 映画館で観れば良かった。 149分と多少長く、長いわりにエピソードが細切れでまとまってない印象はあったけれど、これも劇場で観ていれ...
-
ほぼ半月あけて後編が公開。(前編の感想は こちら ) 以下、ネタバレです。 流れ自体は前編と同じ。ジョーがこれまであったことを話し、それに対して、セリグマン(今回はちゃんと名前が出てきた。ステラン・スカルガルドが演じている男性)が素っ頓狂なあいづちをうつ、と...
-
IMAXレーザーというと109シネマズ大阪エキスポシティのものが有名ですが、このたび109シネマズ川崎と名古屋にも導入された。そのプレオープンで『ダンケルク』の上映があったので行ってきました。 ただし、大阪のレーザーはGTテクノロジー(旧次世代レーザー)という名称で、スクリーンの...
-
新宿シネマカリテにて、毎年行われているちょっと変わった作品を集めた映画祭カリコレにて上映。 ステファン・ダン監督初長編作品。カナダ出身なのと、同性愛もの、家族もの、音楽がふんだんに取り入れられたスタイリッシュな映像…ということこで、第二のグザヴィエ・ドランというふれこみの...
-
2000年公開。曲や映像づくりなど、とてもダニー・ ボイルらしい映画だった。 幻のビーチに辿り着くまでの話なのかと思っていたけれど、 かなり序盤でビーチには辿り着いてしまう。 そこから物語が展開していくということは、 ビーチがただの天国ではなかったということ。 一人旅の若者が...
Powered by Blogger.
Powered by WordPress
©
Holy cow! - Designed by Matt, Blogger templates by Blog and Web.
Powered by Blogger.
Powered by Blogger.
0 comments: