『インターステラー』(35mmフィルム上映)



丸の内ピカデリーで行われている35mmフィルム上映を観てきました。
フィルムの感想と今回観ての感想。
以下、ネタバレです。






映画館の設備のせいもあるのかもしれないけれど、最初のマーフが部屋にくるシーンなど、屋内のシーンがかなり暗かった。
屋外のシーンでは、色が太陽光にかなり左右されているように見えた。特に、マシュー・マコノヒーの肌の色が赤黒かった。
やはり、フィルム特有というか、昔の映画っぽくなっていたのは雰囲気が良かったです。がさがさした感じというか。どこまでも畑が広がっていて、その上を小さい無人機が飛んでいて、それを車で追いかけて…というシーンはよりノスタルジックに見えた。
地球が朽ち果てようとしている物悲しさもよく伝わって来た。

ではSFシーン、宇宙に行ってからはどうかというと、こちらはこちらで昔の映画っぽくなっていた。
もちろん、撮影裏話みたいなものを読んだせいもあるけれど、最初に観た時には宇宙船はCGかと思っていたが、今回は良い意味で模型っぽさが際立って見えた。

2014年のSF映画がフィルム撮影されて、それをフィルム上映で観るという機会は中々ないのではないかと思う。

今回、気づいたことですが、無人機を追いかけるシーン、太陽電池を抜こうとするクーパーにマーフが「壊さなきゃ駄目なの?悪いことはしてないのに」と言いますが、機械を擬人化してるんですよね。これで子供の頃からマーフには素質があるのがわかるという説明と、そのあとのクーパーのセリフ、「適応して生き延びるんだ、俺たちのように」。これを言わせたかったためのシーンなのかもしれない。

マン博士が出てくるともう映画の終盤な気がしていたんですが、ここから45分あるらしい。まだ三分の一残ってた。
ここからの展開が怒濤なせいもあると思うんですが、突き落とされたあたりからドッキングまで曲がずっと同じせいもあると思う。
ここから地球側と宇宙側とが交互に出て来るんですが、その時にも音楽がずっと続いている。普通、地球と宇宙が出てきたら、一方その頃…?的な感じでガラッと雰囲気を変えるために音楽も変えると思う。でも、この映画では、変わらない。宇宙から地球にシーンが移っても雰囲気までは変わらないので、より繋がっている感じがする。そして、後半の本当に宇宙と地球が繋がっているシーン、マーフの部屋の本棚の裏にクーパーがいるシーンが出てきてなるほどと思う。

突き落とされたところからドッキングまで同じ曲なんですが、最初はオルガンのみで不安感をあおる音になっているけれど、徐々に音数が増えていき、ドッキングのシーンでは勇気や力強さを感じるものになっている。この変貌の仕方がドラマティックでいい。サントラ買わなくては。




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