『ドラキュラ』


1992年公開。フランシス・フォード・コッポラ監督作品。今回は爆音

爆音上映、単純に大きい音だったり、重低音がすごかったりなのかと思っていたけれど、もっとこだわりを感じた。

銃声や剣で戦うときの金属音はより鋭角的になっていたし、雷鳴は本当に響くような感じだった。序盤の屋敷に連れて行かれる途中の狼の声も、不気味さがよく伝わってくる音になっていた。

ドラキュラ伯爵がロンドンに向かうシーンや、ヴァン・ヘルシングたちが城に攻めいるシーンでは流行るようなオーケストラ曲が使われていて、その焦燥感を掻き立てるようなシンバル音はシャンシャンと耳に刺さるようだったし、ホーンの音もぷわっと割れるほどに音量が上げられていた。
大袈裟な曲がより大袈裟になっていて、映画の世界により没頭できた。なんせ、観ていないのでわからないが、爆音上映ならではなのではないかと思う。

この映画をより大袈裟にしているのが石岡瑛子さんの衣装です。彼女らしさがよく出ていた。
剥き出しになった筋肉みたいな鎧が最初に出てきた時点で、この映画の衣装が誰だったか思い出した。
スカートがふんわりしたドレスはもちろん可愛らしいし、あやつられている女性は風になびく薄い生地の妖艶な衣装だった。ドラキュラに血を吸われたあとでの真っ赤なドレスも美しい。ラストでドラキュラが着ている金色のローブも綺麗だった。

ストーリーですが、キャラクターがそれぞれ中心になっては離れていくのと、キャストも有名な人ばかりだったので、誰が主役だかわかりにくかった。

最初はハーカー(キアヌ・リーブス)が主人公なのだと思ってた。恋人であるミナ(ウィノナ・ライダー)をドラキュラ(ゲイリー・オールドマン)から守るべく 戦うのかと思った。しかし、悪役だと思っていたドラキュラは決して悪役ではなく、ミナと前世絡みのラブロマンスを繰り広げ始め、ドラキュラを倒す役割としても、ヴァン・ヘルシング(アンソニー・ホプキンス)が出てきてしまう。

恋人は奪われる、ドラキュラは倒せない、じゃあ、ハーカーの役割って何なのだろうか。ドラキュラの元へ行ってしまったミナを追おうとしたヴァン・ヘルシングを「ミナの好きにさせてやってくれ」と止めていた。悲しい。

せめて、ヴァン・ヘルシングを出さないわけにはいかなかっただろうか。ヴァンパイアハンターだとしても、倒す役割をハーカーにあたえて欲しかった。ブラム・ストーカーの原作通りなのかもしれないけれど。

出演シーンの半分くらいは特殊メイクですが、ゲイリー・オールドマンが美しいです。若いキアヌもかっこいい。
吸血鬼ものではおきまりですが、今作でも吸血シーンがエロくなっていて、血を吸われてるゲイリーとキアヌの恍惚とした表情がセクシーでした。二人とも半裸で乳首を出すシーンがあります!

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