『イヴ・サンローラン』


2011年公開。フランスでは2010年公開。
実は、2014年公開版の『イヴ・サンローラン』を観てるつもりだったので、ドラマ調のものを想像してたらドキュメンタリー調だったのに驚いた。
長年連れ添った恋人のピエール・ベルジェが語る形で進んでいく。
ドキュメンタリーだと思っていなかったので、出ているピエール・ベルジェも俳優さんなのかと思っていた。

また、若かりし日のイヴ・サンローランの映像が流れるけれど、これも、わざとドキュメンタリー調に作ったものなのかと思っていた。
しかし、どう考えても、ドキュメンタリー調というわけではない、本物っぽい映像もある。
2014年公開版の『イヴ・サンローラン』のイヴ役の俳優さんもご本人に似てるとのことだったので、どこまでが俳優さんでどこからがご本人なのかなと思っていた。すべてご本人でした。

動いているイヴ・サンローランを見たのは初めてだったんですが、内気っぽくはにかんでいて、物腰がやわらかくて、デザイナーというよりは文学青年のように見えた。

最初の葬儀の映像で発砲音が聞こえたので、若くして殺されたのかとも思ってしまった。
ドラマだと思っていたので、発砲音の演出かと思った。礼砲でした。

ずっと勘違いしたまま観ていて、あとでイヴ・サンローランのプロフィールを見たら、亡くなったのが2008年だった。映画が公開されたのが2010年ということは亡くなった直後である。

ずっと連れ添った恋人が亡くなった直後に話していたのだと知っていたら、また違った気持ちで観られたと思う。

集めた美術品をオークションにかけていたが、長年の思い出とともに処分していたのだろうと思うとそれもまた違った感慨を持って観られただろう。

ただ、私のように、イヴ・サンローランのことを何も知らない人よりは、ブランド自体が好きで、ファッションに興味のある人が観た方が楽しめると思う。

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